ワールドマラソンメジャーズについて語るときに私の語ること~ロンドンマラソン編~

2017年、世界陸上ロンドン大会が昨日閉幕しましたね。みなさんご覧になっていましたか?
ロンドンと日本の時差は8時間あって日本の方が進んでいます。オンエアが夜中中心だったので、観るのを諦めてしまった競技もありますが、大注目だったボルト選手のラストRUN、400mリレーはLIVEで観ていました。まさかの負傷でゴール出来ずとは誰も想像しなかった結末。思わず両手で目を覆いました。信じられなかった。これがスポーツの恐ろしさかと、運命ってあるのかなと、思いました。なんとも上手い言葉が思いつきません。
ボルド選手の負傷した姿を観ながら、こんなにゆるい市民ランナーではありますが、これまで怪我なく完走できていることに感謝しなければと思った次第です。

さて、マラソンのお話。
もちろん、世界陸上のマラソンはテレビの前を離れることなく観ていました。

だってそれは、ロンドンだったから。

正直、私はアスリート魂に溢れた市民ランナーではないので、例えば日本の冬、マラソンシーズンにテレビ中継される各地での大会をテレビの前で2時間以上もジーッと観ているような熱心さはありません。

でもそれも、ロンドンとなれば別のお話。

世界6大マラソンを経験し、一番どこが良かった?と尋ねられた時、私は迷うことなくこう答えます。
「それは、ロンドン!」と。

世界陸上のマラソンコースは市内を4回周回するというちょっと珍しいコースでしたね。
ちなみにロンドンマラソンのコースは、世界陸上と同じ場所を通りますが、周回ということはなく、コースとしては全く別モノです。

そして、断然、ロンドンマラソンの方がいい。多分これは、私だけじゃなく、ロンドンマラソンを走ったことのある人ならば、多くの人がそう感じているような気がするのです。
ぜひ、ロンドンマラソンを走った経験のある人のご意見を聞いてみたいくらい。
よろしければ下記、BMのFacebookページへ賛否をどうぞ。
https://www.facebook.com/beautymuseumnet/

それでも、世界陸上のテレビ中継を観ていて飽きることはありませんでした。国を代表する選手の走りは勿論ですが、ロンドンの景色ってやっぱり新旧色んな表情があって素晴らしい。改めてそう思いました。

世界陸上ではゴールにもなっていたタワーブリッジは、ロンドンマラソンではちょうど中間の20キロ地点くらいにあり、渡ります。

ロンドンマラソンは私がロンドンでみたかった場所を、景色を、すべてみせてくれました。

それは、グリーニッジ・パークからスタートし、カティー・サーク、タワーブリッジ、ドックランズ、ロンドンアイ、イースト・エンド、ロンドン塔、バッキンガム宮殿、ザ・マルへと抜ける、ロンドンの世界遺産や名所を巡る夢のようなコース。

歴史ある世界遺産があり、近代的な街並みがあり、ハリーポッターの世界に出てくるような風景があり……。
これぞ、ロンドン!という景色を惜しみなくみせてくれます。イギリス人、というか、ロンドンの人はもしかしたらとてもサービス精神が旺盛なのかも?と思ってしまうくらいに惜しみなく、です。

実はそう思った理由はもう一つあって……。市街地のコースに入ると道幅がとても狭いんです。ということは沿道の人たちの声援がすごく近いということ。大げさな話ではなく、割れんばかりの声援とはまさにこのこと。時々ちょっとうるささを感じるくらいの地鳴りや悲鳴に近い声援が延々と続き、私がロンドンっ子に勝手に抱いていた、気取っていてクールなイメージは180度変わりました。
多分、ロンドンっ子はかなりお祭り好きな性格ですよ。

42.195キロ。長いと思うか短いと思うか。私にとっては何度走ってもやはり長いし、35キロを超えたあたりから本当に足が痛くて、いつも、早く終わって欲しいと思うのですが、ロンドンマラソンはゴールするまでそれがなかった、私にとってはこれまでで唯一のレース。

ゴールはあのバッキンガム宮殿。なんとも粋な計らいです。最後の最後まで本当に楽しいという気持ちが続きます。ここまで来ることが出来て、こんな景色を眺めながら走ることができて本当に幸せ。そう感じさせてくれる特別な大会であることは間違いないと思うのです。

これから世界6大マラソン制覇を目論む方へ。。。
あなたはお弁当に入っている6つのおかず、大好きなおかずは最後までとっておくタイプの人ですか?もしそうであれば、ロンドンマラソンは最後までとっておいた方がいいかもしれません。というのが私からのアドバイス。
私は最初に食べるタイプ。だから一番行ってみたかったニューヨークシティマラソンに最初のチャレンジをしました。一番好きなおかず、唐揚げを最初に食べ、もちろん、それは期待を裏切らない美味しさだった。でもね、そこまで過度な期待をしていなかった玉子焼きを口にしたら、ほっぺが落ちるほど美味しかった。この感動ってより深いんですよね、それを知ったロンドンマラソンなのでした。

大好きなおかずを最後までとっておきたいタイプの人は、ロンドンをはじめの方に経験してしまうと、あまりの美味しさに、うゎ~、最後までとっておけばよかった~って後悔しちゃうかも。

【コース概要&注意点】
★全体の特徴
グリーニッジ・パークからカティー・サーク、タワーブリッジ、ドックランズ、ロンドンアイ、イースト・エンド、ロンドン塔、バッキンガム宮殿、ザ・マルへと抜けるロンドンの世界遺産や名所を巡る夢のようなコース。
起伏はほとんどなく、テムズ川沿いも強い風は感じられない。
コース全体にカーブが多いこと、また、ところどころ急に道幅が狭いところがあるため、ランナー同士がぶつからないよう配慮し、転倒などのトラブルを避けるためにも、足の運びに注意する必要がある。基本的に舗装状態もそこまで悪くはないが、東京マラソンなどと比べると凸凹道が多く、コース終盤、石畳の道もあるため、ゆっくり走るランナーは、底の厚いシューズの方が最後までのダメージが少なくて済む。
★ミネラルウォーター
3マイル過ぎより、1マイル毎(1マイルは1.6キロ)
★スポーツドリンク
5・10・15・19・22・23マイル付近
★カーボジェル
14・21マイル付近(それ以外の食べ物は無し)
★トイレ
2マイル毎
★表示
1マイル毎・5キロ毎
★制限時間
8時間

過去に別のサイトで「ロンドンマラソン体験記」を書いています。
ぜひ、こちらもご一読下さい。
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次回、ボストンマラソン体験記を楽しみにして頂けると幸いです。
See you later.

文/TAKAKO NEZU

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