私がおもうドイツ的オーガニックライフ

|Ryo Kaneko


オーガニックと縁もゆかりもない生活をしている筆者ですが、最近わたしなりにオーガニックに対しての考え方が変わってきました。

私の中のオーガニックのイメージというと、妙にヒステリックで度が過ぎた健康オタクな存在で、(偏見で申し訳ありません)一緒に食事にいくのも面倒くさいと思ってしまう、ネガティブな印象しかありませんでした。

そもそもこのご時世、環境でいうと大気も汚れてるし、食事でいうと不健康で「美味しい」食事が溢れているわけで、オーガニック製品縛りなんて無謀、オーガニック食べてるだけで全てが健康になると思うなよ、というのが率直な考えでした。

さらに言うと、化学的なものだって、人間が作り出し、地球上から生まれたものなんだから、ある意味「自然的」ではないか、と思っていました。

そんなある意味オーガニック教と対局のところにいた私でしたが、この間縁あってベルリンに住む友人宅に2週間お邪魔することになり、一瞬でオーガニックの虜になってしまったのです。

私がおもうドイツ的オーガニックライフ
ベルリンで何をしていたかと言うと、近所のスーパーへ行き食材を買いにいったり、日用品を買いにドラッグストアへ行ったり、いわゆる普通の日常生活を送っていました。

冬が終わり、春の暖かな日差しが気持ちの良い季節だったので、街中緑に溢れ、買い物へ行く途中にはキレイな薄紫色のライラックが美しいこと!

スーパーではオーガニックの野菜が普通に売られており、価格も通常の野菜とほとんど大差ありません。ドイツのマツキヨ的存在のデーエムでは、オーガニック製品と通常の製品が売り場を分けることなく売られており、ドイツではオーガニックであることが「自然」なことなんだと理解しました。

帰り道には、ドイツの魅力に酔いしれたのか、道端に咲く草花を手折ってみたり。(東京では一度もしたことありませんよ!)それを友人宅のお家に持ち帰って、コップに生けると、なんて様になること。

ドイツで生活するということは自然を感じ、共存しながら生きるということなんです。そういった生活を送っていると、自ずと食や体に使うものを自ずと意識するようになり、オーガニックという選択肢が増える、というのがドイツがオーガニックを受け入れている理由なのではないでしょうか。

自然と住まいと芸術の調和
グーグルマップでベルリンの街を上からみてみると、緑がとっても多いことがわかります。自然がとっても身近にあるんです。

ベルリンの中心には巨大な公園があり、ランニングしたり、日光浴している人を多く見ます。中にはカフェやレストラン、動物園や住居なども併設されており、公園へ行こう!とさせる施策がたくさんあり、運動が嫌いな人でも、公園に行く予定がない人でも、何かしらの行く動機ができるような仕組みになっています。

日本でも似たようなところはありますが、ベルリンほど身近なところはないでしょう。

大きな公園以外にも、街中いたるところに公園や街路樹があるので、緑がないところなんてありません。言い換えれば、生きているだけで自然と暮らすことになるのです。

さらにベルリンには美術館や、コンサートホール、オペラに劇場など芸術に触れるところが沢山あるのも魅力の一つです。東京も一緒じゃん!と思うかもしれませんが、国が芸術に対して援助しているので、レベルが高いことはもちろんのこと、激安で体験することができます。

日本で観たら3万円はくだらないクラシックコンサートでも、ベルリンで聞けば1500円もあれば観れます。金銭面で文化に対する階級差がないのです。お金はなくても心は豊かになれる。自然に溢れ、芸術を身近に感じることができる暮らしって最高の贅沢じゃないですか?

オーガニックて何だろう?
オーガニック製品などに使われる「有機的な」という本来の意味から、今ではオーガニックに生きるなど、化学的なものより自然的なものを取り入れて生活しよう、という意味まで広義で使われるようになりました。

実際オーガニックレストランや製品も増え、選択肢が増えたという点では時代の流れはかなり来ているのかと思います。

しかし、一部の人はオーガニックが正義で化学は悪といったように、オーガニックである方がいい、そうでないことはおかしいという生き過ぎた考えの人もおり、オーガニック派とオーガニックに関心がない人との間には大きな溝が深まるばかり。オーガニックとナチュラルを混同してしまってる感があります。

辞書を引いてみると、有機的(=オーガニック)とは、「多くの部分が集まり強く結びついて一個の全体を形作り、その各部分の間に緊密な統一と連関があること。」と明記されており、決して化学を批判しているわけではありません。

農薬や化学成分を使うよりも、ひとつの食べ物(製品など)が作られる過程において、人が関わり、土や天候などの環境も含め、完成しているものだけを見るのではなく、そのプロセスと関係性を大事にしましょうよ!というのがオーガニックなんだと思います。

だからオーガニック製品を使うだけでは意味がないのです。

ドイツ人の暮らしのように、自然と共に暮らし、その大事さをしることで、食べ物や日々使うものも環境に配慮した選択をしていく、さらに、芸術や素晴らしい文化で心を満たして、生きる上で関わりをもつ全てのことに対して感謝と関心をもつことがオーガニックであり、オーガニックライフなのではないでしょうか。

文 / RYO KANEKO

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