マヨルカ島からの便り⑨〜学校が終わり、息子のオンライン学習を振り返る 〜

スペイン、マヨルカ島在住8年のMikaです。

スペインは、6月19日に学校が終わり、新学期が始まるのは9月10日、それまで夏休みです。

学校が終わった翌日、息子の担任の先生から 「非常 事態宣言の前々日に皆で種まきをしたヒマワリが、花を咲かせましたよ」というメッセージとともに、ヒマワリの写真が届きました。

スぺインは3年保育で、息子は幼稚園2年生です。皆で育てながら成長を観察する予定だったのでしょう。残念ながら、学校は再開されないまま夏休みになりました。

3月14日に非常事態宣言が出されるタイミングで種を植え、6月21日に非常事態宣言が解除されるタイミングで花を咲かせたという、単にヒマワリの時期なだけであって不思議なことではないのですが、なんだか心打たれる気持ちになりました。

この3ヶ月間で、息子は毎日、本を読んでは、読み書きができるようになったり、 外出が解禁になると、喜んで散歩に出ては、補助輪なしで自転車に乗れるようになったり、暑くなり始めると、マンションの中庭のプールに行っては、浮き輪なしで泳げるようになったり……。

ヒマワリの写真を見ながら、そんな息子の成長と重ね合わせたのでした。

9月から学校は再開するので、オンライン学習は終了しました。息子のクラスは26人で、担任の先生が5人位ずつに分けて、何度かオンラインで集まりましたが、 最後は、先生たちとクラスメイト全員とでオンラインで集まりました。

手をあげて 発言するにしても、人数が多過ぎてなかなか発言できなかったりしましたが、最後に皆で顔を合わせることができて良かったのではと思っていたところ、担任の先生から、「やはりあらためて公園で集まりましょう」と連絡があり、夏休みに入ってから 集まったのでした。

この3ヶ月間、学校が立ち上げたクラスの学習専用サイトで、息子と自宅学習をしてきました。

内容は盛り沢山で、例えば、音楽の授業ですが、ドレミの学習やリズムの学習など毎回のテーマの他に、先生がよく歌を歌ってくれました。それがとて も上手で、先生の歌声を初めて聞いた私はびっくりしたのです。

ウクレレを弾きながら歌ってくれた時もありました。 どんな歌を歌うのかというと、なぞなぞの歌が多く、「何について歌っているか歌詞をよく聞いて、答えを絵で書いて送ってね」と言うのです。ほぼ毎週、息子は絵を描いて、私はそれを写真に撮って提出していました。カスタネット作りやマラカス作りもあり、図画工作の要素が詰まった音楽の授業でした。

オンラインといっても、各先生の授業のビデオを見ながら学習するので、例えば、 苦手な部分は繰り返したり、一人一人のペースで学習できる良さがありました。

又、このクラスの学習専用サイトは、先生たちのビデオだけでなく、生徒たちの自由研究の発表の場にもなりました。一年かけて各生徒に自由研究の発表の順番が回ってくるのですが、この休校中に順番が回ってきた生徒はビデオを提出し、先生がこのサイトに掲載していきました。

更に、このサイトには、生徒たちが休校中どのように過ごしているか写真やビデオを共有するページがありました。担任の先生が生徒たちから送られてくる写真やビデオをその都度掲載していったのです。

息子はこのページでクラスメイトの写真やビデオを見るのが大好きでした。クラスメイトが自宅で学習している様子を見ては、自分も頑張ろうという励みにもなりました。

休校中のオンライン学習は、学校でどんなことをどんなふうに学習しているのか、その一部を知る良い機会となりました。先生たちはとても熱心で、そのおかげで自宅学習が楽しいものとなり、親子で良い時間を過ごすことが出来ました。

しかしながら、どうしてもクラスメイトとの交流には欠けます。やはり、皆で遊んだり運動したりできるような学校再開が待ち遠しいです。

Mika(スペイン在住8年)