『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。
名古屋で結婚相談所を始めて13年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、5年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。
本エッセイでは、婚活に奮闘している男性に向けて、時には辛口な𠮟咤激励を飛ばしていきます。
名古屋の夏は今年も酷暑でした。数日前からやっと、セミから鈴虫の鳴き声に変わってきています。秋の訪れですね。秋の気配を感じていると、もう年末までもあっという間。2025年も残り100日ですよ。
コロナ禍の唯一の恩恵でリモートが一気に広まり、暑い夏でも自宅で遠方の人たちとミーティングをし、アジアの女子たちとはリモートお見合をしています。

画面越しに時間を共有できるリモートを活用しない手はないと思っていますが、コロナ後、日本人同士のリモートお見合はほとんどありません。対面でのお見合場所のホテルラウンジは週末混んでいて、また仕事が忙しいせいか日程調整も大変と聞きます。
婚活の手段として結婚相談所の場合は相談所に登録し、それぞれが加盟しているシステムを使い、条件で相手を選び、申込みをし、双方がマッチングした場合にお見合することができます。
私が結婚相談所を始めた13年前は、このシステムを使いながら、大手の連盟に加盟していない仲人おばあちゃん、いや先生方が多くいました。超個人情報である戸籍や住所、家族構成や家族全員の卒業大学に就職先を並べ、印刷ではなく本当の写真を張り付けた身上書を渡されました。
個人情報を取り扱う側としては受け取れないと言ったら、ファイルにまとめて郵送してきたり、FAXで白黒の写真のプロフィールが何枚も送られてきたりと今では考えられない情報の扱い方です。もちろん当時でも個人情報の扱いには注意が必要でしたが、ずさんなことも多くありました。
そして当時の婚活男性はガラケーが多く、連絡手段はなぜか無駄に長いメールアドレスのみでした。当たり前ですが、アドレスが一字でも違うとメールは届きません。既読になったかがわかりにくく、返信がないことも多くありました。なので当時は、ガラケーからスマホに換えてLINEを入れることを相談所の入会条件にしていました。

しかし男性たちはガラケーで充分と言い、スマホに変更する必要性がないとよく言っていたのです。理由は「自分は困っていない」から。しかし婚活というか、結婚はどれだけ相手のことを理解してあげられるかだと思うのです。自分は困っていなくても、相手とお見合後に連絡手段として連絡が取りやすい手段があった方がうまくいきます。当時、素直にスマホにしLINEを使った方々は、結婚し幸せな生活を送っています。昨今では連盟のシステム向上とスマホの普及で婚活は以前より身近になり、マッチングアプリも登場し、今や婚活していて出会いがないという時代ではなくなりました。
LINEが普及しすごく便利になったと私自身は思っていました。しかし、実際はそうでもなく、コミュニケーションが取れる人にとって、LINEはすごく有難い道具なのですが、コミュニケーションが苦手な人や異性慣れしていない人にとっては、逆に難が有る道具なのです。まずはLINE慣れしていないので、何を打っていいのかがわからない、返信に何を返せばいいのかわからない、考えているうちに3日は過ぎていく。LINEは会話です。仕事のメールではありません。だからこそこまめな返信と相手の温度感と言葉のキャッチボールが必要だと思うのです。
LINE慣れしていない人は、なぜかうまく打とうとします。うまくというか気の利いた文章を送りたいと文章を考えこんでしまうのです。日常の会話時に気の利いたことが言える人は難なく打てるでしょう。しかし言えない人は容易に打てないですし、文字や言葉にすることはできません。会話が上達するには練習しかありません。会話もスポーツや運転や英語力と同じように、いきなりうまくはなりません。コツコツ毎日の積み重ね、失敗しても練習していくしかないのです。それなのに、コミュニケーションとなると練習もせず、失敗がいやだからと行動せず、話しをしてくれる人がいいと相手にばかり求めてしまいがちです。たとえお見合が組めて会うことができても、その後のLINEのやりとりができない人が多くて交際にならない、うまくいかないというケースが多々あります。
スマホやLINEは必要がないと当時ガラケー男子に言われて10年以上が経過しました。当時のガラケー男子は立派なおじさんになり、今となってはスマホを使いこなしているのかしら(笑)。婚活がうまくいかない人に限ってお見合はリモートではなく、「会わないとわからない」と言います。その通りです。では会うまでの努力はしているのでしょうか?相手に合わせて日程を譲歩することや合わない日程で先送りするのなら、まずはリモートで話してみてから判断し、”会ってみたい”と思う人に大切な時間を使ったらいいのではないかと思っています。この対面お見合もなぜかうまく話そうと空回りする人が多くいます。何度も言いますが、練習をしていないのに急にうまくいく訳がありません。対面のお見合でも、リモートお見合でも同じことなのです。

アジアの女子たちとお見合の場合はLINEのビデオ通話を使っています。ほぼ男性はビデオ通話を使用したことがないので不安そうですが、練習して簡単にビデオ通話ができると楽しい毎日がくることを体験してほしいのです。ひとは変化を嫌います。特に新しいことやモノは受け入れるのに慎重です。この変化の激しい時代、全てのことを受け入れていくことは容易ではありませんが、これだけのデジタル社会、10年前どころか、3年前にはなかったことがスタンダードになっていくのです。最近ではInstagramが主流で良くも悪くも個人の情報がよくわかってしまいます。ガラケーのまま、LINEを入れない、交通系ICを使わない、リモートをしない、Instagramをしない、スマホを持ってもエロい動画しか見ないでは……もったいない。強い人やお金持ちが生き残る訳ではありません。変化に対応してこそ生きやすくなるのだと思うのです。おばちゃんも一生懸命スマホを駆使して日々奮闘しています。一緒に頑張りましょう!


