10月も半ばになり、私の住む東京もようやく秋めいてきました。買い物に出かけると秋の味覚も勢揃い。待ってました!とばかりに、あれやこれやいつも以上によく食べています。寝苦しさからも解放され、なんだか眠い毎日……。
季節の変化とともに本能を感じませんか?まぁまぁの歳を重ね、「所詮、人間も動物に過ぎない」と思う今日この頃。できれば本能のまま、生きていたいですね(笑)。
先日のこと、金曜ロードショーで、映画『E.T.』を観ました。皆様ご存知、1982年に公開されたアメリカのSF映画です。
今でも大好きな映画のひとつですが、初めてみたのは小学校の高学年でした。なぜでしょう、子どもの頃よりもむしろ、大人になるにつれ、同じシーンでウルっとしてしまいます。もしかしたら、子ども時代の純粋さを懐かしむ気持ちからくるのかもしれませんね。
40年以上経っても変わらない価値観を教えてくれている映画なので、時を超え、観続けられているのだと思います。
さて、今回ご紹介する映画、『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』(2025年10月24日公開)は、そういった意味では、真逆といってもいい映画。

そうです、今、観るべき映画なのかもしれません。
そもそもこの映画は、1989年、マイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナーが主演した名作映画、『ローズ家の戦争』を大胆に再映画化したものなのだそうですが、言うまでもなく、当時の結婚観や大人の価値観と、現代のそれにはだいぶ違いがあるわけで……。
「オリジナルの映画は素晴らしい作品だが、(当時の)時代を反映した作品でもある。私たちはこれはリメイクではなく、完全な再解釈でなければならなかった」と監督は本制作について語っています。

つまり、本作品は、今の時代を反映した映画なのです。
ストーリー展開は大胆で、それはきっと私が日本人だからというのもあって、これってユーモアなの?これってコメディーなの?と、大胆すぎて理解できないところも大いにありましたが、イギリス流の皮肉やユーモア、またアメリカ流の人との関わり方も私にとってはとても新鮮で、「キャー!」「それはやめて~!」「あ”~~~!」と、映画を観ながら、心の中で悲鳴をあげるシーンが何度もありました(笑)。
アクション映画でもないのに、手に汗握り、心の中で悲鳴をあげ……。
もうその時点で、やっぱりコメディー映画なのかも?と妙に納得して試写室を後にしたのですが、勿論それだけでなく、表現は極端なのだけれど、誰もが感じる永遠の愛の難しさ、夫婦関係の難しさ、人間関係の難しさについて、警告めいたものを感じずにはいられませんでした。それは私に離婚経験があるから、ということを加味したとしても。

監督はこんなことも話しています。
「私たちは自分自身についてさえも十分に理解できていないし、ましてやパートナーについて理解できるはずがない___
他人の心の中で何が起こっているのかを完全に理解することはできないんだ。」と。
まさに、それはおっしゃる通り。
愛は本当に持続するのか⁈
あなたは今、幸せですか?
どんな未来を想い描いていますか?
あっ!と驚くラストシーンを、ぜひご自身の目で見届けてください……。
INTRODUCTION
永遠の愛は、やはり幻想なのか⁈
運命的な出会いで結ばれたカップルも、いつのまにか心がすれ違い、
時には憎しみ合うほどの敵対関係が待っている___。
そんな夫婦間によくある話を、痛快に、シビアに、
そしてエモーショナルに描く最高級エンターテイメントが誕生!

