『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。
名古屋で結婚相談所を始めて12年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、4年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。
本エッセイでは、日本人同士では気付かなかった目線でのエピソードなどをお伝えしています。
今年の夏はとても暑かったですね。明日から10月。ようやく少し前から秋の気配を感じるようになりました。朝晩過ごしやすくなり、2ヶ月以上つけっぱなしの自宅のクーラーをようやく切りました。
いつも感じることですが、自然ってほんとうにすごいなと思います。その時期がくると誰からも教えられていないし、お知らせがある訳ではないのに、季節の花が咲き、虫達も成長していく。自然に抗わず、しなやかに生きていく強さを感じます。人間ももっと自然を楽しみ、自然を受け入れたらいいのに、自分の都合よく支配しようとするのは、人間だけかもしれません。
ところで、あるSNSに投稿されていた以下の10項目は、何の10項目だと思いますか?
1.臨機応変に行動する。
2.ルールを守る。
3.一緒にいる人の気持ちを思いやる。
4.先を的確に予測して今の行動を決める。
5.すぐ感情的にならない。
6.集中力を発揮する。
7.相手から見た自分を常に想像する。
8.必要な情報を事前に適切に入手して行動する。
9.弱者保護をわきまえる。
10.基本的な技術に習熟している。
実はこれ、「できる男の10カ条」や「仕事のやり方10ケ条」ではなく、「運転時の10ケ条」と知り、妙に納得しました。
10番目の基本的な技術に習熟している以外は、仕事や人間関係にも共通していると思いませんか?あ、でも、仕事も人間関係も、基本的な技術は一緒なのかもしれません。
国際結婚のお手伝いをしていますが、女性経験が無い男性や、20年以上前に交際したのを最後にずっと交際経験なし(本当に交際したかは定かではない)婚活を拗らせている男性の多くは、女性との様々な経験をしてこなかった、経験しても失敗したまま年数だけが経ってしまった傾向があります。
経験が無いことがダメなことではなくて、新たに経験するのにすごく時間を費やし、先送りにしてしまう癖がついてしまっていることが、残念だと思うのです。当たり前のことですが、経験したことがないことは未知の世界です。わからない世界に飛び込む勇気は、年齢を重ねると自尊心が邪魔をしてできなくなりがちなので、若い頃に、失敗経験も含め、経験しておくことは決して無駄にはならないと思うのです。
国際結婚の場合、私は最初のデートに必ず引率をしています。街中でのデートならば、駅に待ち合わせでもいいのですが、ほとんどが田舎なので、デートの時に男性に車を出してもらい、目的地までいくことがあります。
運転は隠れた性格を見抜くのにわかりやすいと言われています。おとなしい人でも急に乱暴な口調や運転になったり、周りの状況を見ずに車線変更したり、知らない目的地だと焦ってパニックになることがあります。
先日も駅のロータリーで待ち合せのはずなのに、なぜか歩いてきたのです。勝手に私有地に停めて歩いてきたことを咎めると、ここなら停めても大丈夫、とかいうマイルールを勝手に作ってしまう男性。他にも、初めての場所でわからないからこそ駅の改札口で待っていて欲しいのに、北側駐車場の車の中に居ますとか、新幹線のホームに先に行っていますとか、自分のことしか考えられない男性たち……。
しかし、よくよく男性側の気持ちを聞いてみると、すぐに女性を乗せて出発できるようにしたとか、乗り換え分が安くなるとか一応考えてはくれています。しかし何年も付き合った二人ならともかく、初めて会う場合は、外国人で慣れていないことも含めて、もう少し女性に寄り添ってほしいと思うのです。
この独りよがりの勝手な行動を誰も注意してくれません。自分は良かれと思ったことが、相手の良いこととは違うことに気付くことが、まず必要です。ニュースでよく見る『あおり運転』は、急に割り込みしてきたから注意してやろうと、親切心から無謀な行動になっているらしく、悪いことをしたという自覚がないのだそうです。
婚活も、相手のことを考えず、自分は良かれと思う行動はどこかうまくいきません。自分にとって正しいよりも、相手から見た時にこれでいいのかと考えられる想像力が必要です。
しかし、この想像力がとても難しいのかもしれません。これは相手によって変わることもあるので、前はこうだった、ではなく、目の前にいる人をしっかり見て、話をして、相手がどんな時に喜ぶのかがわると自分も嬉しくなりますし、また喜ぶ顔がみたいと思いながら行動すると、うまくいきます。
運転と同じく目的地を決めて、どの道順で行くか考えて、途中休憩し、安全運転をして感情的に怒らず楽しい人生のドライブができたらいいですね。
秋のお出掛け日和に運転で相手のことを知るいいチャンスかもしれませんよ。