ワインを飲まない人でも一度は聞いたことがあるであろうドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ。通称DRC。
ただ、飲みたくても飲めない、なぜかって?それは、驚くほど高額なワインだからです。
今回、ご紹介するドメーヌ・オーディフレッドは、そのDRCで、ロマネ・コンティとラ・ターシュという最高の畑の栽培を任され、DRCの中心人物として活躍していた、アンリ・オーディフレッド氏のドメーヌです。
(※ドメーヌとは、ブルゴーニュ地方などでぶどう園と醸造設備を持ち、ぶどう作りからワインづくりまでを一貫して行っているワインの醸造所のこと。)
アンリ氏は14歳からワインの学校に通い、(←さすがフランス!)その後もワイン造りに熱中しすぎて、45年間一度も飛行機に乗ったことがなかったという正真正銘のヴィニュロンです。(※ヴィニュロンとはワインの作り手のこと。)
2007年にDRCを退社するまでは、アンリ氏の父親が設立したドメーヌ・オーディフレッドと二足の草鞋で働いていました。ほんとに働き者ですよね。
DRCを退社後、いよいよドメーヌ・オーディフレッドのワイン造りに専念。DRCで養った技術を存分に生かしたワイン造り、そしてどんな小さな仕事にも一切妥協しないのが、彼の真骨頂です。
オーディフレッドのオー・シャン・ペルドリはドメーヌ一押しの自社畑から生まれます。1級畑、特級畑というクラスではないものの、その立地はとてつもなく素晴らしい場所に存在します。なにせ、あのロマネ・コンティやグランド・リュといった超が付くほどの人気エリアと目と鼻の先、ほんとに手を伸ばせば届くのではないかというくらいの近さにあるのですから。
ヴォーヌ・ロマネらしい綺麗な花、イチゴやカシスといった赤いフルーツの香りが素晴らしく、香りを嗅ぐだけで酔えそう……。
口に含むと、旨味成分抜群で、彼のその優しい人柄がワインに移っているかのような味わいです。
そのクオリティの高さにもうお手上げ状態。本当に美味いです。
もちろんそんな素晴らしいワインを世界中のワインラヴァーが放っておくわけもなく、瞬く間に彼の造るワインは世界中で争奪戦となりました。
ただ、ありがたいことに今は日本への輸出は世界的にみても多い方なのだそうです。
私としては、こんな素晴らしいワインをいつまでも皆様にご紹介したい、心からそう思えるワインです。
文 / Yuho Umemura
梅村友歩(Yuho Umemura)
フランス、東京でのレストラン勤務を経て、結婚を機に、愛知県岡崎市にあるワインセラーウメムラへ。
日々飲むワインはもっぱらブルゴーニュが中心。時々日本酒。趣味はDAZNでのサッカー観戦。
有限会社ワインセラーウメムラ
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