それは2017年7月16日。日曜日の昼下がり。私は東京、青山の246沿い、表参道駅の程近くを外せない用事があって歩いていました。その日は本当に蒸し暑くて、気温は34℃を示し、立っているだけで汗だくになるほど。本当に用事がなければ外に出たくないくらいの暑さだったのですが、現在閉館中の246沿い『こどもの城』『青山劇場』『青山円形劇場』の前を通りかかったあたりで、年齢も様々な沢山の女性たちが大きな声を出し、署名活動をしているのに出くわしました。「何やってんだろ?暑い中大変そう。」声がはっきりと聴きとれない距離があるうちはそんなことを思っていました。そしてその群れに近づくにつれ次第に聴き取れるようになり…。
「こどもの城」のシンボルでもあるモニュメント、岡本太郎さんの作品「こどもの樹」は現在フェンスで囲まれている。なんか悲しいね。
聴こえてきたのは、「こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願う有志の会です!整備をすればまだ十分に使える施設です!施設再開にご賛同いただける方はご署名をお願い致します!」の大きな声。
正直、足を止めるのが面倒なくらい、思考が停止するくらいの暑さで、そのかけ声は私の耳に届いたのですが一旦スルーしてしまいました。でも、暑さでぼんやりとした思考の中で署名活動の声がうっすらとリピートしています…。
私はふと思い出しました。この劇場で観たミュージカル『アニー』や『ピーターパン』のことを。
そして、「いるいる!絶対にあった方がいい!難しいことはわからないけど、存続できるものならばぜひ存続して欲しい!」と、さっきまでぼんやりしていた思考がうそのようにスッキリとし、私自身にそう訴えていました。
そして私は、一旦スルーした署名活動の群れの中に引き返し、署名しました。
その際、私のライターとしての血が騒ぎ?そこにいらした活動の代表をされている有泉慶美さんと名刺交換をさせて頂き、これまでの経緯などについて話をお聞きし、私なりに納得をしました。
「署名を集めたら存続できるんですか?」と、政治的なことに無知な私が投げる質問に丁寧にお応え下さったのですが、その回答は、イエスでもノーでもありませんでした。まずは賛同頂き、署名を集め、陳情することが必要なのだと。そして、もともと国の持ち物であったものが現在は都の持ち物となった。つまり、厚生労働省の管轄であったものが都の管轄になったため、改めて都に向けての署名を募る必要があるのだと。
縦割り行政とはこのことですか?
過去に、国に対しては、約7万名の署名を提出したそうです。
現在、都に向けての署名が、約1万7千名分集まっていて、3万が目標だそうです。
税金の使い道のことやら社会環境のことやら難しいことはあまりわかりません。
でもこういう施設、あった方がいいと思う。建物だってまだ30年くらいしか経っていないんだし。
賛同する方はご署名を。ネットでも受け付けています。
それからひとつ、私が気になったこと。
それは、たまたまだったのかもしれませんが、著名活動をしているのがみんな女性だったこと。
男たちよ、パパたちよ、もっと協力して!と言いたくなった。
残そうよ、未来のこどもたちのために…とか、そんな大それたことを言うつもりはないの。
ただね、女は暑さに弱いのよ…。
男たちよ!せめてネットで拡散するのに協力してくれてもいいんじゃない?
文/TAKAKO NEZU
ネット&直筆 署名はこちらから
http://kodomoaogeki.com/?page_id=629
詳しくは下記HPで
http://kodomoaogeki.com/