【連載×ますだあけみ】AI×行政×結婚相談所のタッグが日本の少子化を救う

異文化コミュニケーション 仮面心理学インストラクターのアッキーです。

先日のこと、日本政府が「AI(人工知能)を活用した婚活事業」に補助金を交付し、婚活を後押しするという発表がありました。

「少子化が止まらない」それには、「結婚をして婚姻数を上げることが必要」「現状、婚活がうまくいっていない」ので、AIによるマッチングで婚活がうまくいけば婚姻数が上がり、少子化対策にもなるという机上の空論を、お役人さんたちが一生懸命考えたのだなと思いました。

案の定、「約25億を投入してどれだけの実績があるのだろうか?」「的外れではないか?」と様々な意見がSNS上で飛び交っていました。

そこで今回は、そもそもなぜ婚活がうまくいかないのか?AIで解決できるのか?問題はそこなのか?ということについて紐解いていきたいと思います。

アプリの活用によって起こるミスマッチ

「婚活に疲れました」「出会いがありません」「無理に結婚しなくてもいいと思うようになりました」これは、婚活関連にいる私が日々呪文のように繰り返し聞く言葉です。

もともと結婚したくない人は別ですが、世の中には、結婚したいから頑張っているのにうまくいかないという人が多くいます。

なぜうまくいかないのか?その大きな原因は、結婚相談所やマッチングサイト、アプリが使っている「条件検索」せいです。

多くの人が条件を設定します。年齢・学歴・職業・年収に始まり、長男、太っている人、親との同居、居住地、など次々とNGをだします。

出会いがないからアプリやサイトを使っているのに、スマホの画面を通して条件入力をすると、自分の条件にあてはまる人に出会えると思っています。

しかし結果、検索しても運命の相手には巡り合うことができません。

婚活がうまくいっている人は条件に拘らず、会ってみたらいい人だった、マメなレスポンスがあった、何となく居心地がいいなど、条件ではなく、まずは会ってから判断をしています。

条件検索で探しているうちは、あなたの貴重な時間を無駄に使っていると言っていいかもしれません。

どうしても条件ありきの人は、自分にとってなぜその条件が必要なのか、今一度考えてその条件にヒットする人に”選んでもらえる人”にならないと、アプリやデータマッチングではうまくいかないのです。

婚活におけるAIの役割

私自身も昨年からマッチングツールとしてAIを取り入れています。その理由は、固定概念を一切入れず相性のいい人を選んでくれるからです。

マッチングのお手伝いをしていると、ついついこちらの想いが入り過ぎてしまう時や固定概念に邪魔される時があります。

私が取り入れているAI診断は、出された数値に合う人を全国の会員から抽出します。

自分と相性のいい人と出会えるなんてすごくないですか?但し、AIの仕事はここまで……。ここから先はやはり自分の力が必要なのです。

会った時の居心地の良さから、いかに減点されず加点してもらうような行動ができるかがカギです。AIは日々進化していますが、AIは全てを叶えてくれる魔法ではありません。 これに税金を投入し、婚活に取り入れてもすぐに結婚と少子化対策に結びつく訳ではありません。あくまでもAIは役割の一つを担っているだけです。

現状の問題点と真に求められていること

政府が婚活や少子化問題に対し、AIに補助金を投入してまで政策を出したのは、結婚相談所がこれだけあるにも関わらず、社会的に結婚相談所の評判はあまりよくなく、未だに高額なイメージがあることにも原因があるように思います。

お金を払える人だけが婚活ができる社会ではなく、行政がAIを導入し婚活に介入していくことで、その後の出産や定住・移住を含めて管理していくことに舵を切ったと私は思ってしまいました。

婚活から入籍・出産・住居まで行政が一本化することでいいこともたくさんあります。きちんとご縁を繋いでいる結婚相談所もたくさんあるので、民間と行政とAIが組んで婚活を進めていったら、婚姻数は上がると思います。 婚活ができる社会は平和で平等だと思うのです。問題は補助金でAIを導入したらいいのではなく、マッチング後のマンパワーが必要なこと、なにより結婚したいと思ってもらえるような社会になること、結婚してから子育てしやすい環境へ行政や会社が基盤を整えていくことを同時並行し、夢や希望のある未来が創造されることが求められています。

笑顔の先にあるもの

また、10代のうちに人生100年時代のライフプランを考えることが必要だと思っています。勉強していい大学に行くためだけでなく、就職して結婚や出産、子育てをしていくことを考える時間をもってほしいのです。

女性の進学率が上がり、就職し、お給料をもらいながら仕事を優先にしているから結婚や出産を先送りにしています。先送りにした結果、多くの後悔をしていることがあります。

夢や希望のある未来を創ってほしいと先述しましたが、この国に“将来性”がないことが、婚姻率や出産低下の要因と思っています。

コロナ禍でますます人との接触や将来への不安は増えてしまいました。しかし、家族や大切な人がいることで安心と安らぎがあることを再認識したこの一年だったと思います。

国の政策も必要ですが、まずは自分の身近な人が笑顔でいてもらえるようにする。それには自分自身が笑顔でいることです。幸せだから笑うのではく、笑っていると幸せがやってくるのです。 来年は笑顔がたくさんの年にしましょう。

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