マヨルカ島からの便り⑦〜スペインでは、海水浴が解禁になり、夏がスタート〜

スペイン、マヨルカ島在住8年のMikaです。

先日、9週間続いた医療従事者への感謝の拍手が終わりました。

散歩が解禁になってから、ベランダに出て拍手をする人が少なくなった気がしていたけれど、最終日は多くの人 が拍手を送っていました。

人々が外出するようになり集まることが可能になってから、人との距離を2メートル空けるというルールが守られていない光景もあり、各地が第2波を懸念して、マスク着用の義務化を政府に求め始めました。

子供や呼吸器疾患がある人もいて、長時間マスクを着用すると呼吸困難になるリスクがあるという理由で、今までマスク着用の義務は公共交通機関だけにとどめてきた政府ですが、5月21日から、呼吸器の病気などでマスク着用が難しい人を除いて、6歳以上は、お店など屋内に入る場合と、外では人との距離を2メートル保てない場合にマスクをするよう義務付けられました。

散歩をしているとマスクをしている人としていない人が半々です。していない人は外していて、携帯しているのでしょう。お店に入るときはマスクが必要ですし、今や外出する際はマスクが必需品となりました。大手スーパーが自社ブランドのマスクを発売していて、あちこちのスーパーで売っています。

マドリードやバルセロナや一部の地域を除いてデパートも再開しました。徐々にお店が再開し始めていますが、入口に定員何人と張り紙がしてあり、どのお店も入場制限をしています。入口で警備員やお店の人が人数をカウントしながら、マスクを着用しているかチェックし、設置されている消毒液で手の消毒をするよう指示しています。

いつも行く書店では、本を手に取って見ることは禁止になり、中身を見たい場合は店員さんに声をかけ、店員さんが手に取って中身を見せるという、なんとも厳しい対応になり、デパートの化粧品売り場も、お客さんが自由に手に取って試すことができないよう、多くのメーカーが試供品にビニールカバーをかけています。

また、洋服の試着はできますが、試着後は店員さんが試着室と試着された服の消毒をしなければなりません。

マヨルカ島の「ZARA」

街は、週末だけでなく平日の夜も、いくつかの車道を通行止めにして歩行者に開放しています。人との距離が保てるよう広々としています。交通量も減ったような気がします。

外出禁止中、非常事態宣言が出される前と比較して大気汚染が50%改善され、空気がきれいになったというニュースがありました。

クルーズ船など船の出入りがなくなり港の水がきれいになったとか、海にはイルカが来ているとか、山にはここ数年見かけなかった鳥が舞い戻って来たとか、いつも橋の下で泳いでいる鴨が街を散歩しているとか、人々が外出禁止中、外では動物たちがのびのびとしている写真や映像がニュースに出ていました。

そして、5月25日から海水浴が解禁になりました。

観光客がいないビーチを満喫しようと、早速近くのビーチへ行ってみると、皆、考えていることは同じで、かなりの人が来ていて、いくつかのビーチでは警察官がビーチの入口を封鎖し入場を閉め切っていました。密集しないように警察官が取り締まっているのです。

マヨルカ島のビーチ

非常事態宣言が出される際、全てのホテルを閉め、空港を封鎖するにあたって、政府は観光客に帰るよう要請したので、今は観光客がいない状況です。

現在も飛行機の便数は最低限で、空港では帰って来る住民、もしくは特別な理由がある人のみを受け入れています。

今のところ観光客を受け入れるのは7月以降の予定ですが、もしかすると少し早まるかもしれません。

散歩の時間帯や距離の制限が解除され、県をまたがないという条件付きで自由に動けるようになったので、暫くの間、観光客のいないマヨルカ島を楽しみたいと思っています。

Mika(スペイン在住8年)