【連載×ますだあけみ】自責と他責、思考を変えれば生き方が変わる

『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。

名古屋で結婚相談所を始めて12年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、4年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。

本エッセイでは、日本人同士では気付かなかった目線でのエピソードなどをお伝えしています。

あっという間に年の瀬ですね。街はすっかり冬景色。年始に向けて賑やかです。テレビ番組も特集や音楽番組が盛り沢山、お店も既にセールが始まっていました。

なんだか年々一年過ぎるのが早く感じませんか?年齢を重ねる程、一日は長く感じて経過する年数は早く過ぎていき、逆に若い頃は一日が早く過ぎても一年は長く感じると聞いたことがあります。

最近思うのは、年齢よりも何か目標ややりたいことがあるかないかで、時間の流れが違うのではないかということです。

目標がある人はやりたいことを優先し、時間を創ろうとします。だから忙しくても充実しています。コロナ禍以降、自宅待機や不要不急の外出を控えるようにと言われていた反動か、最近は新幹線、電車、デパート、ショッピングモールなど、どこに行っても混雑しています。海外旅行も飛行機はほぼ満席、ツアー客も増えてきました。楽しむ時間を創っている人が増えるのは良いことですね。

年の瀬なので今年よく言われた言葉を振り返ってみました。毎回言われたのが、「忙しい」です。婚活をしている人と打合せやお見合の日程、デート日を決める時、「仕事が忙しい」「予定があり休みは都合悪い」「時間が無い」でした。

殆どの人が仕事をしているので、忙しいは当たり前だと思うのです。その忙しい時間をどう遣り繰りするかが大切です。時間をうまく使える人は「今週は時間が無いけど、来週以降、夕方から大丈夫です」「オンラインなら夜対応できます」と自分で時間を創ります。

しかし、自分で時間を創れない人は、他人の動きを気にします。自分だけ早く帰ることはできない、休めない理由ばかりを言います。今や打合せはオンラインでできますし、国際結婚の場合はオンラインする時間は約20分ほどです。相手の女子も働いているので、仕事が終わってからでも構いません。それでも時間がコントロールできない人は「仕事が何時に終わるかわからない」「休みがまだわからない」と、日にちも時間も決めることができません。なんとか予定を合わせてお見合をしても、次回会う日程が決められずに一ヶ月後になることも珍しくありません。

会えない時間にこまめにLINEをすることもしません。そう、LINEすら既読にならないことが多いのです。よくよく話を聞くと、自宅に帰ってからはYouTubeみていました、ゲームをしていました、21時には寝ていますという男性ばかりです。だからLINEに気付かなかったと……。

結婚したいという割には前向きではなく、仕事が落ち着いたら婚活を始めようとします。時間に余裕が出来たからといってうまくいくとは限りません。2024年は多くの人が動き出し、忙しいのはお互い様です。その中で時間を創るところから既に婚活も仕事も出来レースは始まっているのです。

もう一つよく言われた言葉は「うまくいく気がしない」「会ってもピンとこなかった」です。うまくいったことない人はうまくできるイメージができません。だから考えや行動が後ろ向きになりがちです。不安や心配はよくわかります。そんな時こそプロに頼り、第三者の目線を素直に聞き実行した人たちが幸せになっています。

今年、婚活歴30年以上という男性と出会う機会がありました。私が婚活のお手伝いをしていて『婚活歴最長記録』者です。婚活難民男性は様々な理由を持っています。婚活歴3~5年、10年選手は大勢いて、結婚したくてもうまくいかず時間ばかりが過ぎていくのです。結婚はプロポーズしたら終わりではなく、時間をかけて夫婦になって家族が増えて……と、楽しい時間は結婚”後”にたくさんあるのに結婚”前”に時間を使い過ぎている人が本当に多くいます。

なぜでしょう?殆どの人が真剣にゴール(結婚後の生活)を目指していないのです。自分自身は確実に年齢を重ねているのに、いつか年下のかわいいスレンダーな女性と結婚ができると夢を見て現実を受け入れずにいます。

因みに30年以上婚活の57歳男性は今年も婚活歴更新中です。なぜ更新中かと言うと”初婚””30代前半””家事子育ては女の仕事”という条件を譲らないのです。あ、もう一つ”島在住”なので田舎の家に来てくれる人希望です。長生きして婚活歴更新し続けて欲しいな、と思います。

毎日毎週これから交際する前後の人をみています。うまくいく人といかない人には大きな差が出てきます。交際中ではなく結婚後に生活が始まると色々なことが起きます。その時にどう対応していくのか、どう選択していくのか、起きることは夫婦の数だけその理由があります。大きな違いは、何か起きた時に”他責”にしている人はうまくいきません。

今年よく言われた言葉の中に「あけさんがいいと言ったから」「あけさんが何もしてくれない」もありました。この言葉を言った男性たちはいつも問題を抱えています。タイ女子が思うように動いてくれない、気持ちを伝えてくれない、要は自分の思い通りにならない、それは自分が悪いのではなく、タイ女子が悪い、紹介したあけさんが悪いと思っているのです。

自分は悪くないのでどこまで行っても平行線です。そして他責思考の男性は母親に助けを求めます。お母さんは唯一自分の味方で自分のことを悪く言いません。お母さんと結婚したらうまくいくのにと冗談ではなく本気で思うことがあります。仕事、恋愛・結婚も同じで、他責思考の人はよくモメます。

夫婦は合わせ鏡に例えられます。相手のことを言う前にまずは自分自身がどうなのか、そして相手の気になる部分こそ自分自身だと自覚することが必要だと思うのです。今起きていることは全て自分が選択したことで、今の自分をつくったのは自分自身なのです。

なんだかダメンズばかりがやってくる、クレームばかり言う人がいると最近落ち込むことがありましたが、私自身も”他責”にしていることにこのエッセイを書いていて気付きました。そんな時こそ自分自身を振り返り、行動や話す言葉を再確認して、自分の責任と腹を括り選択していきたいと思います。

今年言われた言葉で多かったのは、「あけさんのおかげです」「あけさんの一言で上手くいきました」「あけさん、ありがとうございます」という言葉もあります。他責のようで自分で覚悟を決めた人は上手くいって幸せになっています。そしてその姿を見せてもらっていることにこちらのが感謝です。うまくいく時も上手くいかない時にも、気持ちを感謝と笑顔にフォーカスしていくといい選択ができるはずです。

今年も残りわずか、新しい年は気持ちよく迎えるようにしたいですね。誰も何もしてくれません。自分のご機嫌をとることも自分自身です。