【インタビュー】近畿日本ツーリスト関西 見上さんが語るタイの魅力

一口に旅行といっても、人それぞれ求めるものは千差万別。気のおけない友人と羽目を外す旅行もよし、誰にも邪魔されない気ままな一人旅、はたまた愛する人と同じ時間を共有するロマンティックな旅行だって……。

昨今海外ではLGBTツーリズムが話題になっているのはご存知でしょうか。様々なセクシャリティやジェンダーをもった人たちが楽しめる旅行を企画する旅行会社が増えてきています。

それに伴い、前回の記事(【インタビュー】つながりカフェ代表 阪部さんが語るタイの魅力)でお話したように、タイでは男性カップルがホテルを予約した場合、ダブルベッドで案内してくれたりと、国際的にLGBT向けのサービスを取り入れるられるようになってきました。

今回は、先日Beauty Museum(ビューティー・ミュージアム)取材クルーがタイを訪れた際に一緒にタイを巡った、㈱近畿日本ツーリスト関西の見上さんに、LGBTツーリズムという観点からみた、タイの魅力を伺いました。

タイは「インチ」でも「マイル」でも受け入れてくれる

見上さんはタイに訪れるのは今回が初めて。まずは率直に第一印象をお伺いしました。

「前知識はありましたが、やはり暑いですね(笑)そして他国と比べても交通量の多さが印象的でした。あと、貧富の差を感じたのも正直なところです。しかし、マイナスのイメージに捉えたわけではありません。なぜなら、経済的な差はあれど、みんなが楽しそうに暮らしているように見えたからです。」

見上さんは職業柄いろいろな国を訪れる機会が多く、さらには高校生のときは海外で生活していたこともあり、これまでに様々な国の人たちと関わってきたという。

「ガイドさん、現地の方、さまざま方と接する中で、人と人との間に「壁」がないように思えました。 おそらく、「自分の物差し」で他人を判断するのではなく、違いを受け入れることに慣れているのかもしれませんね。センチメートルだけじゃなく、インチやマイルもあるよ!みたいに。」

「タイの魅力は他人の目を気にする必要がなく、自分が自分でいられる場所であること。ぜひLGBTQ+の方々にも一度訪れて体験して頂きたいです。」

見上さんのタイのおすすめスポット

旅行代理店の方から見た、タイを心の底から思う存分楽しめるオススメしたいお店やアクティビティをご紹介!

ICONSIAM / バンコク

2018年11月チャオプラヤー川沿いのクローンサーン地区に開業したタイ最大級となる複合施設ICONSIAM(アイコンサイアム)。「単なるショッピングモール、フードコートではなく、コンセプトを持って空間を創造している印象を受けました。今後、美術館、映画館等が併設されるようで楽しみです。 」

HYPE BOAT CLUB / プーケット

ラグジュアリーなクルージングをプーケットで味わいたいならHYPE BOAT CLUBがおすすめです。「半日海の上にいるのはなかなか経験できないと思います。 DJ付きの船内ではダンスタイムがあり、”船上ディスコ”を味わえるのは素晴らしい!(酔い止めを用意されることをお忘れなく。)」

パッタイ / タイ

タイ料理は日本人でも食べやすいものが多いので、躊躇せず試してみるのがオススメ!タイ料理は単に辛いだけではありません。ピーナッツやココナッツ、香辛料などの香りや、ナンプラーやパームシュガーの甘みなどが合わさり、実はとっても奥が深いのです。「屋台でパッタイ作りを体験する機会があり、パッタイが一番好きなタイ料理になりました。今度家でも作ってみます。」

きっかけは「スペイン村」。LGBTツーリズムの課題とは?

まだまだ日本ではLGBTツーリズムという言葉さえ浸透していない中、見上さんはLGBTツーリズムを企画したいといいます。

「実は以前、三重県にある「志摩スペイン村」で行うイベントを考える機会があり、そのとき私は「サン・セバスティアン映画祭」と「LGBTQ+」をかけ合わせたイベントができないか社内で企画したんです。」

かくいう見上さんはストレート(異性愛者)。ゲイの知り合いはいたけれど、実際にLGBTQ+当事者の人たちが、どのような悩みがあるか、この時点では分からなかったそうです。

「まずは当事者の理解を得らえなければイベントを開く意味がないと思い、インタビューを開始しました。 3人目のインタビューの時に「普通に大浴場に入れる旅行がしたい。」との意見がありました。心が女性、体が男性であるために女風呂には入れず、男風呂には入りたくない…と。」

お風呂問題や他にも様々な課題を解決すべく、試行錯誤してみたものの、残念ながら決行には至らず。LGBTツーリズムを成功させるためには、ホテルやアクティビティを提供する方々がLGBTQ+の人たちのことを理解することが必要不可欠だと見上さんは言います。

「その後IGLTA(国際ゲイ・レズビアン旅行協会)に加盟し、4月には社内でLGBT理解促進のe-learningを全社員で受け、他にも全体社員向けにLGBT当事者の方の講演等も行いました。 現在は契約のある旅館さん、ホテルさんに向けて説明会等を開き、理解を深めるてもらうよう準備を進めています。」

Go Thai Be Free! タイで自由な時間を過ごそう

しばらくは拡張を続けていきそうなLGBTQ+向けマーケット。インバウンドの面を考えても、旅行業界に限らずどの業種でも、今後取り組んで行く必要がある課題でもあります。

「そもそもLGBTQ+が法律で認められていない国もありますし、パスポートと見た目・性別が違うとなかなか厳しいところもあります。旅行会社としてできること、旅行会社の枠組みを超えて変えられることを模索中です。」

タイの魅力は他人の目を気にすることなく自分が自分でいられる場所であること。今回の旅でより一層、タイでのLGBTQ+向けツアーを実現させたい気持ちが強くなったという見上さん。

「LGBTQ+、ストレート、わざわざマーケットを分ける必要のない社会が来ることを願っています。」

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