『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。
名古屋で結婚相談所を始めて12年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、4年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。
本エッセイでは、日本人同士では気付かなかった目線でのエピソードなどをお伝えしています。
10月に入って新しいドラマには興味ありですが、プロ野球の日本シリーズやメジャーリーグには全く興味のない私です。しかし、連日ニュースやワイドショーではオオタニさんの活躍に時間を割いています。本場アメリカのメジャーリーグで大活躍している姿は、日本人として嬉しいのだと思います。
日本人って日本人が大好きなのだと思うのですが、これはどの国でも同じことが言えますね。自国民の活躍は自分事のように嬉しいのですよね。他人でも共通項目があることで人は身近に感じ応援したくなるものです。オオタニさんで言えば、「日本人」「東北出身」「野球」と、自分と同じ国や郷里、やっていることに共通があると応援したくなります。だからオリンピックや甲子園、祭りなどは他人でも団結するのでしょうね。
共通項目で応援や団結をすることは悪いことではありません。しかし、共通が無いことや自分が上とか相手が下と蔑むようなことは良くないと思うのです。
国際結婚のお手伝いをしていて痛感するのは、欧米人には一目置くけれど、アジア人にはなぜか上から目線のままです。過去に日本が世界を圧巻した時代から早30年以上が経過しているのにまだその当時のままだと勘違いしている人が多いのも事実です。
今の時代、婚活というとアプリが主流です。一昔前はアプリで知り合うなんて怖いと言ってましたが、アプリを使いこなしコミュ力とマメさがあれば出会いは無数にあります。
対局にある結婚相談所は、昔のような仲人同士がやりとりをして縁組をするのではなく、”システム”という独自のネットワークでお見合を組んでいきます。異性に出逢う機会が少ない人や話すのが苦手な人でも結婚相談所がお見合や交際中もサポートし、結婚まで背中を押してくれるので、うまくいく確率が上がるのです。
『仲人会』という結婚相談所をしている人たちのプロフィール交換する場があります。システム内での取組みがなかなかできない時にこの場を利用します。経歴書または釣書と言われるプロフィールをそれぞれ持ち寄り仲人同士が縁組をすることを”手組み”と言っています。これは勝手にお見合を組むのではなく、仲人同士がお互いの会員さんのいい所を話してプロフィールを交換し、持ち帰って自会員さんに確認してからお見合を組むのです。
その中の会話が本当に面白いのです。ほんの一例です。「50代で静かないい人です。お母様との同居を希望と出来ればお子さんも希望なので、30代半ばまでの方いますか?」「田舎ですが土地や大きな家はあるので生活には困りません」「格式のある家なので、できれば相応な方を希望します。」「美人好みで顔にうるさいのですが、年収は700万円あります。」と言いたいことを言っています。
この東海地域は製造業が多く、男性余りの地域です。笑い話ではなく数社の結婚相談所が持ち寄るのは男性ばかり、女性が1名もいないことがザラなのです。この日も希望は言っても、お相手にとなる女性が全くいません。仮に女性が登録していても、この男性たちは希望の女性から選ばれることはないのだろうと思うのです。条件を裏返せば、家事を仕切り自分の心配をしてくれるおかん付き、古くて掃除やメンテナンスの大変な家付き、財閥でもないのに拘る家柄、自分の顔を鏡で見ていないほど目が悪いのか、そんな男たちは相手にばかりに条件を求めて、自分は何ができるのか、わかっていないのです。
現状をわかっていない男性はお金を払えば結婚できると結婚相談所に登録して希望ばかりを言います。この時に結婚相談所の役目は現状を直視してもらい、選ぶのではなく選ばれないことには結婚どころかお見合にもならないことをいうことが仕事だと思っていました。なぜ”思っていた”と過去形なのかと言うと、結婚相談所的には、耳障りなことを言って揉めて退会されてしまうより、毎月月会費を納めてもらうことが大切だ、と思う相談所が増えてきました。結婚出来なくても仲人には関係ないからです。
心配しないでください!現状を伝え、一緒に結婚までお手伝いしてくれるしっかりした結婚相談所はたくさんあります。信頼関係を築くと会員さんは仲人の話に耳を傾けてくれます。もしも婚活を始める時、問い合わせた結婚相談所が耳障りなことを言わず、うまくいくようなことしか言わなければ流行りの投資詐欺のようなものかもしれません。投資で”儲かる”には最低限のお勉強が必要です。仕組みもわからず儲かり続けることはないのです。婚活でも登録していたら理想の女性と結婚できるなんてありえません。メタ認知と多少のお勉強が必要不可欠です。
お見合の時に「ご趣味は?」と趣味を聞きます。この時に男性は『趣味 野球』という人が多いのです。女子側は余程応援しているチームがあれば別ですが、ほとんどの女子は野球に興味もなくルールもよくわかっていません。『趣味 野球』と言われて観戦なのかプレーするのか、何より興味のないことには質問も思いつきません。男性の当たり前は女性の当たり前ではないことを理解する必要があります。それでも野球と言いたいのなら、「野球観戦が大好きで、球場で選手のプレーを見ながら飲むビールは格別です!」まで言えたら共通項目が増えて「一緒に球場に行きたいです」と言ってもらえるかもしれません。しかし、ここまで言えるコミュ力があれば婚活には苦労しないのかもしれません……。
今年もあと2ヶ月、人肌恋しい時期になってきました。あなたが本気で結婚を望むのなら、結婚相談所を選択肢のひとつに加えてみて下さい。何かが変わる予感がします……。