『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。
名古屋で結婚相談所を始めて13年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、6年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。
本エッセイでは、婚活に奮闘している男性に向けて、𠮟咤激励を少々飛ばし、寄り添いながら結婚・家族・人生について一緒に考えていきたいと思います。

先日、県立高校で『ライフデザイン』という授業をする講師のサポートに同行してきました。息子は中高と男子校だったので、久しぶりに共学の高校生活にお邪魔してきたのでした。同じ教室という空間に男子も女子もいることが、もうそれだけで青春ですよね。
対象は高校二年生で、約220人が体育館に集まりました。皆、今後の人生について、進学や希望の仕事くらいまでは夢や目標があっても、その先の結婚や出産などについては考えが及んでいない高校生です。今回は、そこを含めた人生設計を、進路を決める前に少し考えてみようという、愛知県の要請からの授業でした。
この県立高校では初めての取り組みでしたので、先生方も生徒さんもどんな内容でなにが始まるのかざわついていたところに、学年主任の先生の喝!が体育館に響き渡り、今どきの高校生も叱られることがあるんだと逆に新鮮でした。
『ライフデザイン(人生設計)』とは、理系、文系の選択、進学先の選択、就職先の選択など、進学したい大学や、その後の就活まではなんとなく考えてはいるけれど、夢を叶えるのは仕事だけではなく、その先の結婚や家庭も見据えていこうということ。
人生100年時代と言われている中での人生設計を、高校生の進路前に意識させるために、授業の一環として取り入れ始めたばかりなのだそうです。
最初は年齢ごとの説明、高校生たちは7-8人のグループになって話し合います。何歳で働いて、何歳で結婚して、その後はどう暮らしていくかを話し合ったのでした。
講師はプロジェクターを前に話していますが、私たちスタッフの役割は、その話し合っているグループに入り、質問がわかっているか、話し合いになっているかを確認しながら、話し合いになっていない場合には声掛けしたり、どう思う?と一緒に考える役目です。

グループは男女混ぜ混ぜです。男女仲良く盛り上がるグループ、女子が率先して仕切るグループ、全然話さない男子、それぞれのグループに入り同じ学年、同じ地域、同じ学力くらいなのに、こうも違うのかとこれまた新鮮でした。でも、グループの特色はそれぞれあっても、見て回ったグループから出された回答は同じでした。
高校生たちは結婚をほぼ全員考えていて、結婚したい年齢は男女共に25-27歳、第一子の時期が27-29歳、そして30代で戸建ての家を建てたいとなっています。大学や専門学校に進学し、社会人になって少し働いたら結婚、そして新婚生活を満喫したら出産・子育て、第二子が出産したら、家の購入、なんてスタンダードな夢なのでしょう。
婚活に携わっている身からすると、最近は、結婚したくない、子どもは産みたくない、ずっと独りでいいと言われることが多かったのに……。ほぼ全員の高校生が結婚と出産を考えていることが嬉しかった私です。
それにしても、生徒さんたちは揃いも揃って、20代で結婚や出産を考えているのです。それはおそらく、高校生にとって10年先の20代は、私たちが思っているよりずっと先のことと考えているからなのでしょう。
私のように親世代からすると、10年なんてあっという間だと思うのですが、まだ16,17歳にとっては、今まで生きてきた人生と同じくらいの年数です。20代でも先過ぎてわからないのが正直なところなのかもしれません。

そしてその後、簡単な自己分析診断をしました。大きく4パターンに性格を分け、自分のことを知る機会です。占いとは違い、自己診断して傾向を知るのです。
社交性のある人ない人、集団が苦手な人、共感力のある人ない人など、自身のコミュニケーション力を可視化します。コミュニケーション力が少ないことがマイナスなことではなく、自分の傾向を知ることで対策が立てやすくなります。これは盛り上がりました。
自分の診断が合っているのかと、多くの高校生に診断の見方を聞かれました。それぞれの個性があるので、その個性を褒めるとみんな嬉しそうです。自分を可視化したことで、この先にある受験や就活、恋愛や結婚に活かし、出来ないことや苦手なことばかりにフォーカスせずに自分の個性を出していってほしいのです。人は間違っていて当たり前なのです。
高校生くらいまではどうしても家庭と学校という狭い世界の中で生きています。比較したくなくても成績や容姿、コミュ力を比較しがちです。進学し社会に出た時、狭い世界ではなく、得意を伸ばして人生100年時代を生き抜いてほしい。この世代は背負うモノが多くあり様々な転換期にいる世代だからこそ、自分の強みを知って生き抜いてほしいと親世代としては切に思います。
しかし、人生ってどこから設計通りにいかなくなるのでしょうか?高校生のみんなは、まさか40、50歳になっても結婚できないなんて想像もしていません。
私は婚活がうまくいっていない男性にいつも同じ質問をします。「最近交際したの何歳ですか?」と。すると「高校生の頃」または「20代前半」と言います。この頃の淡い恋心が、人生中盤以降も忘れられない恋の思い出となっています。
しかし、そこから恋愛経験が20年、30年無い状態のままでは結婚までなかなか辿り着きません。年齢を重ねる程、ひとは失敗をしたくありません。でも若い時期に芽生えた淡い恋心や燃えるような恋は、それがもし終わってしまっても失敗ではなく経験として残ります。
思い出だけではなく、人生を共に過ごしていける人と出会い、希望した設計通りに人生が過ごせますように。でも高校生はまずは勉強が大切ね、と思うのは昭和世代。勉強も部活も、趣味も満喫して3年間を過ごしてほしいなと思いました。私たちの高校時代とは比べ物にならないくらいの情報量の中で生きていかないといけないからこそ、自分のことを少しでも理解して『ライフデザイン』を考えるきっかけになった授業だったとしたら嬉しいです。

