ニューヨークからの便り⑥~ニューヨーカーはマンハッタンから離れている?~

ずいぶん間が空いてしまいましたが、最近のニューヨークの状況の更新です。

アメリカ全土を見るとまだまだコロナウィルスの影響は収まっておりませんが、ニューヨークはロックダウンが解除されてからも低い感染率を保っております。

夏に人が外に出てまた感染が広まるかと思っておりましたが、感染率の大きな上昇は今のところ見られていないようです。

レストランはこれまで店外/テラス席のみでの営業が許可されておりましたが、今月中に店内の営業も開始されるようです。

ですが最初は全席の25%のみのオープンとなるようですので、レストラン業の苦境はまだまだ続いていくでしょう。

既に多くのレストランが閉店してしまっておりますが、今後もっと増えてくると思います。

デリバリーに強いお店は好調のようですが、マンハッタン内の高級店などは家賃も高く、苦境に陥っているところが多いようです。

一部のお店はケータリングなどで何とか売り上げを保っているようで、一部のシェフは富裕層向けにケータリングをしているそうです。

僕が働く会社はミッドタウンにあるシェアオフィスの1室を借りているのですが、たまに行くとまだほとんど人がいない状況です。

こちらでは多くの会社がリモート勤務形態を取っているため、未だにオフィス街は以前よりも静かです。

ですが先日オフィス近くのヘラルドスクエアーというエリアに行ったのですが、この辺りはかなり人が戻っていました。

H&Mなどの大型店も多くあるエリアですが、店内にもかなりの人がいました。ですがニューヨーク市全体では小さなお店だけでなく、大型店も徐々に閉店してきており、空き店舗がかなり目立ってきています。

こういった状況の中、多くのニューヨーカーがマンハッタンを離れて行っているというニュースをよく耳にします。

僕は不動産関係の仕事をしていますが、普段の夏と違い今年のニューヨークのアパートの空室率は高めになっており、家賃も多くのところで落ちてきています。

売買の値段はまだ大きくは変化していないようですが、このまま不景気が続けば落ちて行くでしょう。

市内の家賃が落ちていたり、売買の取引数が減っている一方で、郊外の家の売り上げはかなり上がっているようでして、物件数が不足しているようです。

来年以降の動きが読みづらい状況ですが、現在余裕があって賃貸での引っ越しを考えられる方にとってはかなりいいマーケットでしょう。

家賃の交渉がかなりできる状況です。購入を考えている方も、ローンの利率が歴史的な低さになっているため、仕事の状況も安定していて、いい物件を見つけられれば買い時かも。

最近すっかり秋めいてきたニューヨークですが、外に出づらくなる冬に向けてどのようになっていくのか正直不安ですね。

また大統領選挙を11月に控えているアメリカですが、それまでは政治的な理由でコロナ対策が一つにまとまらないため、国全体でまとまった対策に取り組み、本格的に落ち着いていくのは来年に入ってからかもしれませんね

ニューヨークの治安やコロナの状況を心配されている人が多くいるかと思いますが、こちらに住んでいる感覚ではかなり落ち着いてきているので、来年からまた旅行や留学などで来られる人が増えるといいな~と思っております。

ニューヨークはやはり世界中から来られる人で支えられている都市なんですよね。それまでは何とかニューヨーカーたちが踏ん張っていくしかないですね。