神奈川県横浜市みなとみらい駅にある「横浜美術館」の来年度(2018年)の企画展スケジュールが発表されました。
目次
2018年3月24日(土) – 6月24日(日)
『ヌード NUDE -英国テート・コレクションより』
世界屈指の西洋近現代美術コレクションを誇る英国テートの所蔵作品により、19世紀後半ヴィクトリア朝の歴史画から現代の身体表現まで、西洋美術200年にわたる裸体表現の歴史を紐ときます。フレデリック・L・レイトンの神話を題材とする理想化された裸体像、ピエール・ボナールの室内の親密なヌード、オーギュスト・ロダンの大理石彫刻《接吻》、シュルレアリスムの裸体表現、フランシス・ベーコンの人間の真実に肉迫する絵画、シンディ・シャーマンら現代作家による作品など、絵画、彫刻、版画、写真約130点を通して、ヌードをめぐる表現がいかに時代とともに変化し、また芸術表現としてどのような意味をもちうるのかを考察します。
2018年 7月14日(土)- 9月24日(月・祝)
『モネ それからの100 年』
印象派を代表する画家、クロード・モネ(1840-1926)。その芸術のもつ独創性、創作上の関心は、後世の作家たちにさまざまな形で引き継がれています。本展では、モネの初期から晩年までの絵画約25点と、抽象表現主義から最新世代に至るアーティスト約30作家の作品とを一堂に展覧し、両者の時代を超えた結びつきを浮き彫りにします。画面にちりばめられた色彩の鮮やかさ、うち震える描線、フレームを越えて拡張していくような画面、そして風景のなかに没入していく眼差し・・・モネの作品のうちに認められる多面的な特質を現代アートに接続することで、「印象派の巨匠」という従来の肩書を超える、モネの芸術の豊かさと奥深さ、その普遍的な魅力に迫ります。
2018年10月13日(土)- 12月16日(日)
『駒井哲郎―煌めく紙上の宇宙 ルドンを愛した銅版画のパイオニアとその時代』
駒井哲郎(1920-1976)は、深淵な詩的世界が刻まれた白と黒の版画によって国内外で高く評価され、日本における銅版画の先駆者となりました。駒井は、生涯を通じて美術家のみならず、音楽家や詩人といった芸術家たちとの交流を糧に、新たな表現を切り拓きました。特にルドンへの敬愛は、色彩豊かなモノタイプの作品群を生み出し、色彩画家としての彼の才能を今日に伝えています。本展では、初期から晩年までの駒井作品の展開を経糸とし、様々な芸術家たちと本作家の交流を横糸とすることで、駒井芸術の多面性を浮かび上がらせます。駒井の版画や舞台美術、装幀の仕事など計約200点とともに、関連作家作品約50点を展示し、音楽や文学との有機的な繋がりによって紡ぎ出された、豊穣な世界をご紹介します。
2019年1月12日(土)- 3月24日(日)
『イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの』
日米の血をひく彫刻家イサム・ノグチ(1904-1988)、モダン・アートと古来の美との親和性を主張した画家長谷川三郎(1906-1957)の作品(彫刻、絵画、版画、素描等)、約90点による展覧会。二人が出会った1950 年代を中心に、両者が目指した日本美術や東洋思想とモダニズム美術との融合とは何か、また、それぞれの作品にそれがどのように現れているかを辿ります。米国ノグチ美術館とサンフランシスコ・アジアン・アートギャラリーとの共同企画展で、国内では横浜単独開催の後、米国へ巡回します。米国ノグチ美術館、長谷川家ご遺族所蔵作品に、日本からの代表的作品を借用して構成します。横浜美術館としても東西美術の交流は重要な研究・収集のテーマです。1950年代のはじめ、ノグチは北鎌倉、長谷川は辻堂に住み、二人の交友は神奈川の美術史にとっても注目すべき一時代を彩っています。
また、同時期に横浜美術館が所蔵する美術品のコレクション展も同時展示されます。
コレクション展Ⅰ 2018年3月24日(土)-6月24日(日)
コレクション展Ⅱ 2018年7月14日(土)-12月16日(日)
コレクション展Ⅲ 2019年1月4日(金)- 3月24日(日)
横浜美術館
開館時間 10:00-18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 木曜日、年末年始
電話番号 045-221-0300
住所 〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4番1号
みなとみらい線(東急東横線直通)「みなとみらい」駅〈3番出口〉から、マークイズみなとみらい〈グランドガレリア〉経由徒歩3分、または〈マークイズ連絡口〉(10時~)から徒歩5分。
JR(京浜東北・根岸線)・横浜市営地下鉄「桜木町」駅から〈動く歩道〉を利用、徒歩10分。