初心者でも洋服は作れる! 最新機器が揃うクリエーションスペース「andMade」潜入レポート

|Ryo Kaneko

今年(2017年)4月28日に北参道にオープンした、古舘プロジェクトによる服作りに特化したクリエーションスペース「andMade.kitasando」。最新の工業用ミシンからデジタル機器まで揃う店内は、まるでファッションブランドのアトリエそのもの。

コンクリート打放しの壁にミニマルな什器が並ぶモノトーンな空間は洋服作りに集中できるよう、敢えてシンプルな設計にしたんだそう。

上級者向きの空気感が漂っていますが、ミシンを使ったことのない全くの初心者の会員も少なくないそうです。今回の潜入レポートでは学生時代ファッションを専攻していた私が、本当に服作りの専門知識のない初心者でも洋服が作れるのか、そして最新機器で何が作れるのかをレポートしていきたいと思います。

必要な道具は全て揃っている

生地に線を引くペンや針を刺しておく針山など洋服を作るのに必要な道具が全て入っているツールボックスが準備されており、何も持っていなくてもすぐに制作にかかれます。専門学校の入学のときに、このような必須道具を全部揃えないといけなかったのですが、1〜2万円ぐらいはかかった記憶があります。利用者全員がこのツールボックスを使用できるのはうれしいポイントです。

しかし全くの初心者の人にとって1番の問題は、道具の使い方が分からないことですよね。andMadeのスタッフの中には服飾のエキスパートも在籍しています。分からないことがあったらスタッフにどんどん質問してよいとのこと。その他にも生地や糸をどんなものを買えばいいのか、どこに売っているのかなど、些細なことでも全部教えてくれるそうです。

プロ用ミシンは初心者にもオススメ

家庭用ミシンは安価で分かりやすい説明がついていて、初心者向きかと思われるかもしれませんが、実は初めて使う人ほどプロ用ミシンを使ったほうがいいんです。なぜなら余計な機能がついてないのでシンプルで分かりやすく、さらに縫う力(回転数)が強いので、厚手の縫いにくい生地も簡単に縫うことができるからです。

andMadeには職業用ミシンから工場で使うような工業用ミシンまで揃っています。もちろん皮革やデニムなどの特殊な生地も縫うことができるので、クリエーションの幅が広がりますね。

敷居の高いミシンですが、はじめて使うときはミシンの糸通しから縫い方まで、丁寧に教えてくれるそうなので初心者でも安心して使用できます。

スマホの画像で好きな生地を印刷できるテキスタイルプリンター

一度生地屋さんに行ったことがある人なら分かりますが、自分の好みの柄の生地を見つけるのはとっても大変。マリメッコの花柄の生地なんてメーター7,500円以上するし、そもそも柄物は高額なものが多い。もしこんな柄の生地が欲しいと頭の中にあるのなら、テキスタイルプリンターで印刷してしまえば解決です。

スマホの中にあるお気に入りの画像もUSBに入れて持ち込めば、生地に転写プリントすることができます。難しい操作や設定はスタッフの人がやってくれるので、PCが苦手な人でも安心です。できあがった生地で洋服を作ってもいいですし、四隅を縫えば簡単にオリジナルのスカーフだって作れちゃいます。

ちょっとしたロゴやイニシャルを簡単に刺繍できる

スーツをオーダーすると裏の胸ポケットのところに自分のイニシャルを刺繍してくれるサービスがありますよね。世界に一つだけ、私のために作られた服だと思うとうれしいものです。andMadeにある刺繍ミシンではロゴやイニシャルを簡単に入れることができます。湾曲した型のキャップだって専用の枠型があるので既製品顔負けのクオリティです。

使い方は簡単。スマホのように画面をタッチして、入れたいフォントやロゴを選ぶだけ。家庭用の刺繍ミシンだと大きさに制限があったり、操作が難しいものが多いので、こちらのミシンがいかに優れているか分かります。

フリーハンドで縫えるキルトミシン

まるで飛行機の操縦桿がついたような謎の形の機械。私の通っていた学校には様々な工業用機器が揃っていましたが、この機械をみたのは初めてでした。スタッフの方に実際にどのように使うのか見せてもらったところ、操縦桿を握り好きな方向に左右上下動かすだけでステッチ(縫い目をみせて縫うこと)がかけれるではありませんか!なんとフリーハンドで好きな模様をステッチできるキルトミシンだというのです。

しかも操縦桿を動かすスピードにムラがあったとしても、自動でステッチ幅は等間隔に調整してくれるんです。布をキャンバス代わりにステッチで絵を描くことだって出来ちゃいます。

プラスチックから皮革まで印刷&カットできるハイテク機器達

「洋服作り」というと布モノだけに注目しがちですが、プラスチックや皮革製品も重要なマテリアルです。例えば写真のようなアクリルのボタン。なかなか好みのボタンを見つけるのって難しいって知っていましたか?しかも拘ると結構な金額になってしまいます。例えばシャツを一枚作るのに必要なボタンの数は約10個。良いものだと1個300円ぐらいはするので、ボタンだけで3000円もかかってしまいます。

andMadeにあるUVプリンターとレーザーカッターを使えば好きなデザインのボタンを簡単に作れます。

なんだか難しそうな機械にみえますが、作りたいもののイメージさえ頭にあれば、スタッフが素材に合わせた丁度良い設定でプリント、カッティングの手解きをしてくれます。ボタン以外にもiPhoneケースに好きなデザインを印刷したり、レザーや木の表面を好きな深さで彫刻することも可能です。

オリジナルのリボンを印刷できるプリンター

化粧品を買うとき小さな手提げ袋に、ブランドのロゴが入ったリボンを巻いてくれることってありますよね。些細なことですが付いているだけで嬉しくなりませんか? 特別な演出といいますか、贅沢な感じがして良い気分になってしまいます。andMadeには専用リボンに印刷できるプリンターがあります。写真のようにロゴをリピート印刷することができるので、包装するときのリボンとして使ったり、ノベルティやアクセサリーなど様々な用途で利用できます。

リボン以外には専用のテープにも印刷できます。少ないロットでも気軽に必要な分だけ、オリジナルのリボンを作ることが可能なので、個人が利用するにはもってこいです。

オリジナルのプリントTシャツが作れるシルクスクリーン

プリントゴッコって聞いたことありますか? 自宅でも簡単にシルクスクリーン(版画をつかった印刷技法)を楽しめるキットなのですが、残念ながら現在では廃盤になってしまいました。そんな懐かしのプリントゴッコのプロユース版「GOCCO PRO」がandMade にありました。従来のものは小さな版画しか作れませんでしたが、「GOCCO PRO」 はTシャツ全面に印刷できるぐらい大判のものも作れちゃいます。

手順はまず「GOCCO PRO」で版画をつくり、出来上がった版画の下にTシャツを設置。そして好きな色のインクを版画の上に乗せて、スキージ(ヘラ)でインクを全体に擦ります。andMadeにはプレス機も用意してあるので、インクを布にしっかり定着させることができます。

一度版画を作ってしまえば、たくさん印刷できるのがシルクスクリーンの良いところ。自分で作ったTシャツにロゴを入れたり、リピートプリントしてオリジナルの柄の生地だって作れてしまいます。好きな色のインクの持ち込みもOKとのこと。※水溶性インクのみ。

必要なものはアイデア! 知識がなくても大丈夫。

専門学校顔負けの機材を揃えるandMade。頭で描いたものを形にする道具は全て揃っています。分からないことがあっても、専門知識を持ったスタッフがサポートしてくれるので、不安なことはありません。さらに様々なスキルレベルに応じて服作りの技術を学べるワークショップも開講されるとのこと。これだけのサービスを利用できて、一時間600円から施設を使えるというのだから使わない手はありません。店内の見学ツアーも用意されているので、まずは一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

andMade.kitasando
https://andmade.tokyo
営業時間:10:00~22:00(不定休)
TEL:03-6434-5573
住所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-34-3

写真・文 / RYO KANEKO

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