絵画が苦手な人へ送る メトロポリタン美術館から気になる作品をPick UP -ポートレート編-

|Ryo Kaneko

ニューヨーク、セントラルパークに1872年から開かれているメトロポリタン美術館。
パリのルーブル美術館に次ぐ世界最大規模の敷地面積と所有作品数を有する。実はニューヨークまで行かずともインターネット上で美術作品を観覧できることは知っていましたか?

メトロポリタン美術館所有の44万点以上もの作品を無料で公開、そして画像データは著作権フリーで利用できるようになりました(一部例外有)。スマホの壁紙にするのもよし。印刷してトイレに飾るのもよし。せっかくの美術作品が身近になったのですから、これを機会にもっと慣れ親しんでみようではありませんか!

しかし、所蔵作品の数が多く、何から見たらよいか分からない、しかも全部英語ページで使い方が分かりにくいというハードルの高さもあるので、今回の連載では毎回Beauty MuseumがPick Upした絵画を日本語の説明と一緒にご紹介していこうと思います。

絵画が苦手な人はポートレート作品がオススメ

歴史のテストは毎回赤点だった私。特に人の名前と年号を覚えるのが大の苦手でした。私の人生に何の役に立つの?と思っていたこともあり、内容が先生に勝手な反感を抱きながら授業を受けていたのを覚えています。そんな私が歴史の授業でしていた(暇つぶし)ことは、もっぱらポートレートを見ること。教科書の絵が描いてあるページだけをひたすら見続けるだけ。だってその方が面白いですもん。現代では絶対着ないであろう服や、見たことのない景色が背景に描かれているのを見るだけでワクワクしてきます。
それにポートレートには、自分の生活に役立つことがいっぱいあります。この人のスタイリング格好良いとか、この背景に写ってる家具センスいいなぁとか。

だから絵画が苦手という人にはポートレートがオススメです。絵の構図だの、筆のタッチなど気にすることはやめて、自分が好きなように楽しんでみてください。

Maximilien Luce (French, Paris 1858–1941 Paris) / Morning, Interior / 1890

上記の作品はフランス人画家、マキシミリオン・ルースが親友のギュスタフさんが身支度をしているときの姿を描いたものです。この一人用ベッド、とっても寝心地が良さそうですよね。調べたらフォールディングベッドと呼ばれるキャンプ時に使われる折り畳み式のベッドのようです。

Kenyon Cox (American, Warren, Ohio 1856–1919 New York) / Augustus Saint-Gaudens / 1887, replica 1908

アメリカ人画家、ケニアン・コックスがフランスに行った際に出会ったアーティストのオーガストスさんとお互いのポートレートを描きあったときの作品。注目はオーガストスさんの着ているゆったりとしたシャツの腕まくり。パリッとしたフォーマルなシャツを太めに折り返している、このバランス感。今すぐ真似できそうなスタイリング。

Robert Henri (American, Cincinnati, Ohio 1865–1929 New York) / F. Ambrose Clark / 1904

なんてモードな服なんでしょう。アメリカ人画家ロバート・ヘンリがジョッキーとしてもブリーダーとしても成功したクラークさんによって依頼され描いた作品。首元を上手にミニマルに抑えてます。それに全体のシルエットをみてもバランスが素晴らしいですね。

Gustave Courbet (French, Ornans 1819–1877 La Tour-de-Peilz) / Alphonse Promayet (1822–1872) / 1851

フランス人画家ギュスターフ・クールベが幼馴染のミュージシャンのアルフォンスさんを描いた作品。彼の髪型に、モフモフの髭って意外と合うんですね!Beauty Museumとしても勉強になりました。割と綺麗目な顔立ちの人が似合う髪型だと思っていたので驚きです。

いかがだったでしょうか。どうぞ感性の導くままに絵画を楽しんで見てください。あなたの興味のあることに注目するだけで、様々な楽しみ方ができます。次回の連載もお楽しみに。

文 / RYO KANEKO

FacebookTwitterLine