【根津孝子×エッセイ】映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』~イーサン・ハントにシビれた夜~

5月も終わりが近づいてきました。まだ5月だというのに夏みたいな日もあって体調を崩す人が多いのだとか……。気を付けて過ごしたいですね。

私の場合、体調はさておき、先日、奥歯を1本折るというトラブルに合い、理由はお煎餅やナッツなど、硬い食べ物が好きでよくポリポリやっているのですが、ある日いつものようにポリポリやっていると、あれ?となり、気づいた時には結構派手に折れていました。

自分でいうのもなんですが、日ごろから歯だけは大切にしていて、治療目的ではなく、クリーニング目的で、月1回は必ず歯医者さんへ通っています。

そんなこともあって、歯だけは大丈夫。みたいな自信が自分の中であり、折れたとわかった時にはビックリ!

そりゃそうですよね、永久歯になって数十年。刃物がもろくなるように、歯だってもろくなっているのですね。

というわけで、すぐにいつもお世話になっている歯医者さんへ行って治療をしていただきました。ちゃんとした型が出来上がってくるのに、1週間要するということで、その間仮の詰め物をして過ごしていたのですが、なんだかそれがとても気になって、硬いお菓子も控え、噛みしめないように意識して過ごした1週間でした。

そして迎えた、5月23日。きれいに歯の型が入り、喜び勇んで帰ってきてすぐにポリポリ……。おぉ、いい感じ!不思議なものですね、たった1本歯が欠けただけであんなに不便を感じるなんて。長い付き合いになる自分の歯、油断せず、大切に使おうと改めて思ったのでした。

そして、歯が整ったその日は、期せずして『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の公開日!

夜、高鳴る胸のときめきとともに映画館へ……。

Tom Cruise plays Ethan Hunt, Pom Klementieff plays Paris, Greg Tarzan Davis plays Degas, Simon Pegg plays Benji Dunn and Hayley Atwell plays Grace in Mission: Impossible – The Final Reckoning from Paramount Pictures and Skydance.

待ってましたのイーサン・ハント♡やっぱりトム・クルーズは唯一無二のactor!

1996年に最初の作品が上映されてから今回が8作目の作品。

1作目、34歳だった主役イーサン・ハントを演じるトム・クルーズの年齢が現在62歳。

約30年の時が経った今も、その命知らずのアクションに驚きます。

勿論今回も、期待を裏切らないトム・クルーズ。

数えきれないほどたくさんの見どころがありますが、お馴染みの、トム・クルーズの猛ダッシュは、今回、テムズ川にかかるウエストミンスター橋を駆け抜けます!

映画のメイキングがYouTubeにあがっているのですが、「人ってちゃんと節制して、鍛錬して生きていれば、こんなふうに還暦を過ぎても猛ダッシュできるんだ」と尊敬。本当に驚くほどの猛ダッシュ。いろいろな意味で刺激を受けます。

また、物語の舞台、その国や場所、ストーリー展開もそれぞれ違い、脇をつとめる役者さんたちも各作品ごとに変化があるので、どの作品から観ても新鮮に楽しむことができるのですが、であったとしても、見事に過去の作品から伏線をはっています。だから、1度ではなく、過去の作品も含め、何度も観たくなるのです。

CGでは表現できない臨場感。決して行けない、みれない景色をみることができるという体験がそこに!

映画を映画館で観る理由のひとつに、その臨場感を味わいたいからというのがあると思うのですが、個人的に今回の作品は、特にそれを感じました。

例えば、マイナス40度、極寒の北極圏での撮影、潜水艦の中での撮影、そしてアナログ飛行機に乗った空中シーン。

映画を観ているだけなのに、だいぶ荒っぽいソワリン(ディズニーシーの乗り物)みたいな、テーマパークのアトラクションを体験しているような感覚を覚えます。

PRコメントの中に、『陸・海・空あらゆるロケーションを舞台に様々なミッションが繰り広げられる』と書かれていたのですが、個人的には、「ちょっと、やりすぎていませんか?」「トム様の寿命が縮まっちゃうよ~」と心配になってしまうくらいの臨場感でした。

映画のタイトルも、前作の“デッドレコニング”から続き、さまざまな意味を含ませた“レコニング”を使い、“ファイナル”もプラスしていることから、これで終わりなの?と、観る前から様々な憶測をさせますが、それは観てのお楽しみということで!

けれど、イーサン・ハントという役からちょっと離れ、トム・クルーズという人物を客観的に想像した時、あれだけのアクションがまだできる、まだまだ僕は魅せたい!と思っているのではなかろうかと、その気持ちを想像してしまいます……。

どうかその想像、妄想が当たっていますように……。

観終わった後、あなたは何を感じるのか?

観終わった時、「トム様、最高のエンターテイメントを本当に有難う!」と、言葉を発したくなりました。それくらい、満足感のある映画です。

どうでもいい話かもしれませんが、歯の治療が終わってから映画館へ向かった自分に、それは正解だったね!とも(笑)

だって、約3時間、食いしばるシーンの連続……。あの仮の詰め物では到底耐えられなかったと思うんですよ。

終わった後、疲労感まで感じさせてくれる映画ってなかなかないですよね!

ぜひコンディションを整えて、トム様(イーサン・ハント)に会いに行かれることをおすすめします。

シビレマスヨ。

◆タイトル
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』

◆2025年5月23日(金) 全国ロードショー

©2025 PARAMOUNT PICTURES.

配給:東和ピクチャーズ