こんにちは『型にはまらない結婚応援隊』隊長のアッキーです。
地方婚活の現実
私は、お仕事で「地方婚活」のお手伝いをしています。地方婚活とは、首都圏や大きな都市以外で婚活をしている人が結婚できるようなセミナーや、婚活パーティーの企画を、地元の役所や団体と一緒に考えてお手伝いする婚活です。
最近の婚活は、条件検索が主になります。マッチングアプリも結婚相談所も、まずは検索から始まります。
地方の婚活者は地元志向の方が多いので、住んでいる場所も、仕事も、変えずに地方、要は田舎に来てほしいのです。
田舎に嫁に来てほしい、または仕事を辞めて跡取りになる男性にきてもらいたい、など、自分は現状を変えず、相手に田舎に来てほしい人が大多数です。
そして何よりの特徴は、”同居”を望むことです。婚活で同居がとてもハードルを高くしている、ということをよく感じます。
なぜ同居を希望するのか?と、日々気になっていました。まずは自らが体験してみようと思い、今回、一棟貸しの宿泊施設を借り、実際に三世代で同居体験をしてみました。
古民家で三世代同居体験
宿泊した築120年の古民家は、オーナーさんの祖父母が暮らしていた家なのだそうです。祖父母は亡くなり、手つかずのままになっていた物件。誰も住む人はいないし、古いから壊すとなると大きな梁がありすごい金額になるとのことで、再利用した施設です。
見た目はそのままで、水回り全てと客室一間をリフォームし、宿泊施設に代わり大人数での宿泊が可能です。庭でBBQもできて、古民家の道を挟んだ向かいには小川が流れているので子供は遊ぶことができます。なんとワンコも宿泊可能。
最近は家族のみで借りてゆっくりしていく人がほとんどいうのは、コロナ禍の世相を反映しています。
古民家は広くて襖を開ければ大きくも使えるし、閉めたら個室にもなります。縁側もあり広々とした室内はストレスフリー。夏は涼しくて過ごしやすいけど、冬は隙間風や広すぎて暖まらないので冷え性の私は厳しいかもしれません。
あいにくの雨だったので、外でBBQはできませんでしたが、リビングでワンコと遊び、キッチンで簡単な食事の準備をして家族でお喋りして笑いながらご飯を食べる、という当たり前のようなことを体験してきました。
普段はマンション生活で、周りに音を立てないように気にして、食事は一人の時もあります。6人で揃って食べることなんてなかったなと思ったのでした。
実は私自身は、三世代同居を子どもの頃に体験していたのでした。子どもの頃は祖父母と両親、三人姉弟、犬2匹の大家族。ふと、40年以上前の記憶が戻ってきました。
あの頃は、一人になったことがなくていつも賑やかで、親に怒られても祖父母の部屋に逃げ込んだり、夕飯も大騒ぎして取り合いになって食べていました。孫世代にとって祖父母と暮らすことが出来るのは、限られた時間の中でしかできなかったことだと今だから思います。
「同居」が絶対条件は非現実的?
大勢でにぎやかに暮らしていくことが当たり前だった時代。しかし、祖父が入院し亡くなり、祖母も亡くなり、妹は東京へ就職と、家族は年数が経つと変化していきます。そして結婚し、ぞれぞれに家族が増えて……。
田舎での婚活の課題、同居が絶対条件というのは、村から出たことなく、変化をしていないと疑問に思うことなく当たり前の流れなのでしょう。
自分が嫁いでくる、子どもが増える、その子供が成人して結婚する世代になるという世代交代していくという当たり前の流れです。しかし、今は昭和ではなく令和です。4、50年前いや、10年前とも大きく世の中が変わってきています。
お父さんが仕事をしてお金を稼ぎ、お母さんは家事をする、という時代ではなくなりました。女性の進学率は5割を超え、就職して、寿退社などしません。そうなると、仕事が続けられるように自分の実家の近くを希望して子育てしやすい環境や保育園がある通いやすい場所を選ぶ、ことを相手の方は知る必要があるのではないでしょうか。
本当の幸せ
今回、古民家で生活をしてみて気付いたのは、この住みやすい(と田舎の人は思っている)物件や田畑を、継いでほしいという気持ちが少し理解できました。
但し、古民家のままではだれも継ぎません。お嫁さんの為にも水回りはフルリフォーム、しかもお嫁さんの希望を聞いて、それを叶えること。間違っても勝手に家を建てたりしたらNGです。ハード面はお金をかければなんとでもなります。本当に大切なのはソフト面です!嫁が来たら、食事や掃除に町内のこと、跡取りを産んで育てて、できたら介護までしてもらおうと思っていたら誰も来ません。
家族とは”チーム”だと思います。それぞれに役割があり、支え合い助け合うことでひとつ屋根の下で暮らしていけるのです。
「四世同堂」という中国の言葉があります。四つの世代が同じ屋根の下に暮らす事は、古来中国では富と長寿と子孫繁栄を最大の幸福とする伝統的な思想であったのです。
幸福の象徴はお金も大切ですが、四世代が続き、一緒にご飯を食べられることが何よりの幸福なのかもしれません。
田舎の良さを伝えたい市町村の方、農協や青年団の皆さま、一緒にお節介しませんか?アッキーがお手伝いします。
『婚活応援隊』地方創生のお手伝いや親向けセミナーも開催しています。
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