【エッセイ×根津孝子】イタリア旅行記part④ローマ編~すべての道はローマに通ず~

イタリア旅行記part①ミラノ編~人が旅をする意味について~はこちら★

イタリア旅行記part②ヴェネツィア編~もしも自分がその地に生まれ育ったとして~はこちら★

イタリア旅行記part③フィレンツェ編~しっとりとした落ち着きとアカデミックな雰囲気に誘われ~★

もう少し時間があれば、もっと違う楽しみ方やもっといろいろ観光ができたかも……。そんな名残惜しさをフィレンツェに残しつつ、私たちは列車に乗ること1時間半、この旅の最後の地、ローマへとやってきました。

列車の乗り方にもすっかり慣れ、移動にも余裕が出てきましたが、これで列車移動は最後。まだ旅は終わっていませんが、ローマに到着した時、ここまで無事に辿り着けたことにとても感謝しました。

●「スペイン広場」や「トレビの泉」など、名所を昼も夜も散策。昼と夜の違いもまた楽しくて。

ローマといえば、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、私もその一人。映画も何度か鑑賞したことがあったので、ローマについて何となくのイメージはありましたし、勿論、映画で観たあの場所へ行ってみたい!と思ってもいました。

そして実際に行ってみて本当に驚いたのは、リアルにあの映画のままの風景が残っているということ。

旅から戻り、ローマで大量に撮ったiPhoneの画像を整理していると、まるで、「ローマの休日ごっこ」をしているような感覚にさえなります。

わかってはいたものの、そこにあるのは石の文化。そして遺跡だらけのローマ。

とにかく建物を残す文化がイタリアの根本にあるからこそできることなのだと、改めて知ったような気持ちになりました。

●ヴァチカン美術館&サンピエトロ寺院をじっくりと見学。

この旅を通じて、ダヴィデ像をはじめ、沢山のミケランジェロの彫刻や絵画に出会いました。でも一番驚き、この人は真の天才だ!と心から思ったのは、ローマの中にある小さな別の国、ヴァチカン市国に入ってからでした。

彫刻、絵画、そしてサンピエトロ寺院の設計までをやりこなしたミケランジェロは、もうほんと、天才としか言いようがありません。

サンピエトロ寺院のシスティーナ礼拝堂のとんでもなく広く、とんでもなく高い天井に広がるフレスコ画(壁に直に描いていく手法で描かれた絵)は、ミケランジェロが4年かけて完成させたのだそうす。

実物を目の当たりにし、単純に、4年間もずっと天井を向いて絵を描き続けるなんてほんと大変、しかも、あんなに高い天井に、あんなにぎっしりと……と、天井を眺めながら「ほ~っ」っと大きなため息が出るとともに、考えただけでも気が遠くなりました。

画像はお借りしました
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マルチな才能をもつミケランジェロでしたが、本当に好きなのは、彫刻を掘ることだったのだそうです。サンピエトロ寺院の設計は頼まれたものの、実はあまりやりたくなくて、一旦断ったとの伝説があるのだとか……。

なぜミケランジェロは彫刻を掘ることが好きだったのでしょうか?

ミケランジェロにとって、彫刻を掘る作業は造ることではなく、石の中に隠れていて、出してくれ~!といっているものを表に出してあげる作業だったのだそうです。

これは、ガイドさんのお話のうけうりですが、何となくその話を聴いて、ミケランジェロの彫刻を眺めていると、本当にそんな気がしてきます。石と会話をしながら掘っていったのかもしれませんね。

●パンテオンやコロッセオも見学。

旅から戻り、改めてガイドブックを見返してみても、本当に、よく見て、よく歩いて、よく話を聴いた、充実した観光旅行であったと思います。

1900年も前に建設されたコロッセオ。人間のやることってなんてすごいんだろう……。ここに立つと、5万人の観衆の声が聞こえてきそうです。

●やっぱり、これをやりたくて

勿論、美味しいジェラートも頂きました(笑)。

●最後に……。

初めてのイタリア旅行は、コロナ禍ということもあり、計画時はいろいろ考えることもありましたが、旅仲間にも恵まれて本当に楽しかったし、行ってよかったです。

ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマと、旅のコースのプランを手伝ってもらったHISの担当の方にも本当に感謝の旅となりました。

それから、ここに記しておきたいのは、ぞれそれの場所で出会った現地のガイドさんたちの人生がとても興味深かったこと。

ローマでは日本人の夫をもつイタリア人のガイドさん。その他の場所は全員日本人で、もう20年~30年以上も現地で暮らしているという方々でした。

巡る途中で一緒に食事をとりながら、いろいろ個人的なお話を聞かせてもらったのですが、本当にそれぞれに人生のドラマがあって……。

つくづく人間ってほんと、逞しいと思ったし、世界は広く、一人ひとりの考え方、生き方がある。

なぜだかわりませんが、逞しく生きて行こう!と改めて思い、「すべての道はローマに通ず」という諺の意味を改めて理解できた気分で今います。

最後まで読んで頂き、有難うございました(^-^)

※帰国時、日本への入国をスムーズに済ませるには?

至ってシンプルで、スマホに以下、2つのアプリを準備して旅に出れば大丈夫です。

■My SOS

■新型コロナワクチン接種証明アプリ

但し、ワクチン3回の接種が終わっていない場合は、旅先で帰国前72時間以内にPCR検査を受ける必要あります。

私たちはこの2つのアプリを旅に出る前に準備しておいたので、コロナ前と変わらず、とてもスムーズに日本へ入国できました。