【連載×ますだあけみ】互いに心配し合える人はいますか?~「まさか」はやってくる。人間関係の構築を!~

『国際結婚救助隊』隊長のあけさんです。

名古屋で結婚相談所を始めて13年目。以前は日本人同士の恋愛相談や婚活スクール、お見合を行っていましたが、6年前から東南アジアの女子達とのご縁を繋げて国際結婚のお手伝いをしています。

本エッセイでは、婚活に奮闘している男性に向けて、𠮟咤激励を少々飛ばし、寄り添いながら結婚・家族・人生について一緒に考えていきたいと思います。

秋の シルバーウィークです。台風の影響などがあったと思いますが、お出かけをする予定はありますか?最近は突然大雨になることもあり、予定通りにならないことがありますね。

先日、名古屋でも線状降水帯の影響で大雨になり、街のいたるところが冠水してしまいました。その時、私は地下鉄で帰宅途中で最寄り駅まであと2駅というところで避難警報が鳴り、地下鉄がストップ。市バスもJRも私鉄も全て止まってしまったのです。

雨雲レーダーを見ながら雨雲は流れたので大丈夫と思っての行動だったのですが、なんとその雨水が一気に溜まり、オーバーフローしたことで、道路が池や川のようになってしまったのです。夕方5時、仕事を終える人や部活帰りの学生と帰宅時間を直撃し、駅には人があふれていました。

たまたま夫が休みだったこともあり、車で迎えに来てくれることに。しかし、地下鉄から地上に上がると見慣れた景色はどこも川や池のように水が溢れた別世界になっていました。夫に慌てて連絡し、地下鉄近くまでくると水没の危険があることを伝え、私は歩いて土地の高いところへ移動しました。

そして、こんな日に限ってスマートフォンの充電は10%以下。普段は持っているモバイルバッテリーを持っていませんでした。夫と連絡を取りながら、このまま充電が切れたらどうしよう。「まさか、こんな日に限って」そう思いました。

その「まさか」はいつ起こるか分からないのです。災害だけではなく、家族の生死もあります。

今年アジア女性と出会い、結婚した男性のお母さんが亡くなったと連絡がありました。結婚前に彼女をお母さんに紹介することができ、彼女も何度かお見舞いに行ってくれました。息子が結婚した姿を見て、お母さんは安心していたそうです。男性は言いました。「覚悟はしていました。だけど、僕はもう一人じゃない。今は彼女と一緒に暮らせるように手続きを頑張って前を向いていきます」と大変な中ですが、気丈に未来を向いていました。

一方、婚活を10年近く続けている別の男性からも、先日「母が亡くなりました」と連絡がありました。その男性とは「そろそろお見合いをしましょう」と話していたところでした。葬儀やその後の手続きがあり、「今は婚活どころではないので、落ち着いたらまた連絡します」とのこと。また別の男性は自身が倒れ、高機能障害になってしまったのでした。こういう男性は、実は何人もいます。よく聞くのが、「そのうち、いい人が現れるかも」「今は仕事が忙しいから、落ち着いてから」「貯金がないのでもう少しお金を貯めてから婚活します」やろうと思っているうちに、何かが起こります。

婚活のお手伝いをしていて、本当にいつも思うのです。先送りしていてもいいタイミングはやってこないということ。これは決して脅しているのではありません。誰にでも起こり得ることなのです。

敬老の日、日本では100歳以上の方が10万人を超えました。80、90歳が当たり前の時代です。長生きできることは、とても素晴らしいことです。でも、長生きすることと、ずっと元気に動けることは同じではありません。30代、40代、50代、それぞれの年代で、できることも、体力も、家族の状況も変わっていきます。親も年を取ります。そして自分も年を取ります。だからといって、不安ばかり抱えて生きる必要はありません。大切なのは、元気に動ける今を「まだ大丈夫」と先送りしないことではないでしょうか。結婚するか、独りで生きるかは、自分で決めればいいと思うのです。でも、「自分で選んだ人生」と、「いつか動こうと思っているうちに時間が過ぎた人生」は違うと思うのです。

話は戻り、名古屋での豪雨時に地下鉄内で緊急避難警報がみんなのスマホから鳴り響いた時、なんとも異様な雰囲気でした。

「まさか」地下鉄が止まるとは思っていないし、止まった時もまたすぐに動くだろうと考えていました。しかし地下鉄は動かず、名古屋市営地下鉄が検索したくても一斉に検索していて繋がりません。そして私のスマホのバッテリーはもうありません。これが遠方で知らない土地だったり、怪我などしている人や意識のない人がいたらと思うと気が気ではないのですが、今回はそんな状況ではなく乗客はみなさん落ち着いていてパニックになることもなかったのでした。

名古屋では26年前にも東海豪雨という災害がおきました。市内が冠水し、当時は川が氾濫していました。そのこともあり、名古屋市では市内で雨水を排水出来るように地下トンネルを整備していたのでした。名古屋市民でしたが知らない情報でした。万が一に備えて地道に整備していてくれた名古屋市に感謝です。そのおかげもあり1冠水はしましたが、水はあっという間に引いていきました。

今回の豪雨で学んだことは、連絡手段である携帯の充電はしておくことやバッテリーを持ち歩くこと。万が一の場合の避難先を家族で話しておくこと、公共交通機関が動かない前提で行動すること。これは経験したからこそわかったことです。

今回はどこも空調は効いていましたし、停電などもなく、お店やコンビニも開いていました。体調を崩すことなく、水や食料も購入可能でした。驚きが多かった出来事ですが、小さなラッキーがいくつもありました。何よりも個人の力では防げなかった排水を名古屋市が時間とお金をかけてやっていてくれたこと。個人でできることと個人ではできないことがある中で、それぞれが危機意識を持つことが必要だと実際に身をもって経験したからこそ痛感したのでした。

ニュースやSNSを見て県外の友人や各地の結婚相談所の方々から心配してLINEや連絡をたくさんいただきました。中にはアジアの女子たちが嫁いだ先のお母さんからもLINEがあり、普段は離れていても、万が一の時に思い出してくれることが嬉しかったのでした。

万が一は誰にでも起こることです。その時にあなたのことを心配してくれる人、連絡をしてくれる人はいますか?

結婚だけが全てではないからこそ、普段のつながりが大切だと改めて思ったのです。婚活がうまくいかない、仕事がうまくいかないなど、関係性が築けない時こそ、うまくいかない結果だけをみるのではなく、相手に思い遣る気持ちを伝えられたかを考えてみると関係性は改善できるはずです。

大丈夫かな?と心配をしてくれる人がいることも大切ですが、自分発信で心配する相手がいることも大切なことで、それは日頃の人間関係の構築あってこそです。名古屋市の地下トンネルのように、地道な対策こそが万が一の時に力を発揮します。

とはいえ、何か行動しようとしてもいきなり全部を変えることはなかなかできません。初めから頑張ろうとして大きな一歩を踏み出すよりはスモールステップで、ほんの少しだけ始めてみる。気になっていることを一つ調べてみる。誰かに相談してみる。まずは一つだけ行動してみてはいかがでしょうか。

婚活なら、まずは知ることからでもいいのです。「こんなことを聞いてもいいのかな?」「今さら婚活を始めても遅いかな?」「自分に結婚できるのかな?」そんな不安があるなら、スマホで検索して情報を知ること、少し動くことでわかることがあります。いつかやろうではなく、今日から人生を変える最初の一歩は案外そんな小さな一歩なのかもしれませんよ。